名は体を表すじゃありませんが……ペンネームの通りにたくみな絵の具づかいをなさる、作家さんと感じたのでした。ほんの少し古典を意識した、ほんのりジェンダーさえ淡く響く文体。。その印象を裏切らない、色あいの好みを性別に無理に寄り添わせない。自由とも、自己主張ともその色合いは違うけれど。読み手におだやかに、それでいて深く入ってくる色づかい……それはきっと書き手さんの筆づかいの匠なのでしょう。梅雨の由来に言及される締めが、年齢さえ超越した妖じみて、よき。
同じ『書く』ということを好いているものとして、胸に迫る文章だった。“書き尽くしたい”その衝動は多かれ少なかれ書き手の中にあるように思う。私もそう。だからぜひ、えのぐさんの“書き尽くした”世界を読んでみたいと思った。その進んでいく力を、自分も見習っていきたい。そして、その先も待っていたい。書き尽くしたその後の、次の景色でまた筆をとって欲しいと、願わずにはいられない。
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