概要
つまつみつむつめつも
『妻』のことが好き過ぎる、そう言った『私』の話。
第三回さいかわ卯月賞、テーマ「爪」、「春の宵」、「歯車」の内から『爪』を選んで書きました。
第三回さいかわ卯月賞、テーマ「爪」、「春の宵」、「歯車」の内から『爪』を選んで書きました。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!つまれた愛がつみとなったとき、すべてがつむのです。
最初は、微笑ましいのです。
でも物語が動き出すのは、主人公の語っている〝好き〟のほんとうの在り方がわかった後なのです。
つま→つみ→つむ→つめ→つも
頭韻の二文字。
字面と音の連なりで章を少しづつ進めていく仕掛け。
文字列という視覚的にもリズム的にも読者の意識を引き込む。
本作は、そんな構成です。
言葉遊びに仮託した思いの転落と執着の深まり。
それはポツポツとした区切りで語られます。
愛と執着は元が分かちがたいことが実感されていきます。
語り手自身の認識と外界の現実のズレが露出した後も、さらに歪んだ心情が深まっていく物語構成。
それは語られない余白を読者が想像する怖さをも誘うのです…続きを読む