今は何気なく自分で切っている爪も、いずれは切れなくなっていく。当たり前にあること、できることも、どんどん奪われていくことが生きるということ。そこまで壮大な話でもないのだけれど、でもいつかは訪れる。未来に対する不安は、きっとある。だから今を大切に。そう思える、ひとときのこと。
老いゆく親と向き合う娘の揺らぎが、静かな待合室の時間に滲む。無関心を装う距離と、ふと知る父母の関係の温もり。その対比が胸に残り、限られた時間の重みと、家族のかたちを静かに問いかけてくる。
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