概要
失恋した夜に、神様に拉致された。しかも神様も失恋中だった
親友に彼氏を寝取られた夜、神蔵朝凪《かみくらあさな》は当てもなく夜道を歩いていた。
気づけば見知らぬ石畳の参道に立っていた。両脇に巨木が並ぶ、山深い神社の境内。束帯姿の従者二人——黒夢《こくむ》と白夜《びゃくや》——に告げられた言葉は、「辻取り」だった。
輿にも牛車にも乗らず、伴も連れず夜道をひとり歩く女は、妻として迎えてよい。平安の昔よりの慣わしを、二人は令和の世に実行した。
「それは令和では犯罪です!!」
怒鳴り込んだ本殿の奥で、朝凪が見たのは——几帳にくるまって引きこもる、呆れるほど美しい青年だった。山の神、盤石山之大神。通称、バン。
バンには事情があった。数百年にわたって慕い続けた神に、あっさりと振られた。それ以来、天岩戸よろしく神域に引きこもり、山を荒らし続けていた。
朝
気づけば見知らぬ石畳の参道に立っていた。両脇に巨木が並ぶ、山深い神社の境内。束帯姿の従者二人——黒夢《こくむ》と白夜《びゃくや》——に告げられた言葉は、「辻取り」だった。
輿にも牛車にも乗らず、伴も連れず夜道をひとり歩く女は、妻として迎えてよい。平安の昔よりの慣わしを、二人は令和の世に実行した。
「それは令和では犯罪です!!」
怒鳴り込んだ本殿の奥で、朝凪が見たのは——几帳にくるまって引きこもる、呆れるほど美しい青年だった。山の神、盤石山之大神。通称、バン。
バンには事情があった。数百年にわたって慕い続けた神に、あっさりと振られた。それ以来、天岩戸よろしく神域に引きこもり、山を荒らし続けていた。
朝
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