概要
歪んた腕時計にこめられた記憶とその思い
二十年前の大火災で行方不明になった男の“形見の腕時計”が、突然コロニーに戻ってきた。
歪んだケース。読めない“最後の手紙”。
そして依頼人の願いは――
「一時間でいい。もう一度、動いているところを見たい」
修理は不可能。費用も払えない。
それでも、この依頼だけは断れなかった。
なぜなら――
止まった時計と、止まった家族の時間。
十年後、青年はついに父の“時”に向き合う。
宇宙時代の片隅で紡がれる、再生の物語。
※ 短編集 時計屋さんを再編、加筆したものです。※
歪んだケース。読めない“最後の手紙”。
そして依頼人の願いは――
「一時間でいい。もう一度、動いているところを見たい」
修理は不可能。費用も払えない。
それでも、この依頼だけは断れなかった。
なぜなら――
止まった時計と、止まった家族の時間。
十年後、青年はついに父の“時”に向き合う。
宇宙時代の片隅で紡がれる、再生の物語。
※ 短編集 時計屋さんを再編、加筆したものです。※
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!動き出す刻の為に止められた刻があるのなら意味のない事など起こりはしない
腕時計にはロマンがありますよね。
世代をまたぎ、世紀を超えて、連綿と時を刻み続ける機械仕掛けのいとなみがあるのであれば、それはいつしか愛着をも超えるゆるぎない誇りとなっていく。
しかし、もしそれがふとしたとき、止まってしまったら?
形あるもの――それはどんなに大切にしていても、いつかは壊れてしまうもの。
長きにわたり愛用していれば、それが直る希望があるのであれば、あの頃のように再び動いてくれるところをもう一度、眺めたくなりますよね。
その必然ともいえる心理をもとにした、腕時計にまつわる人間ドラマがとても深いんです。
特に、主人公クーガーが腕時計職人を志した理由が、妻・ローラとのつながる…続きを読む