概要
「犬みたいですね」と言ったら笑った。 ——気がついたら、待っていた。
東京都あきる野市の住宅街に建つ「みなせ動物病院」。
亡き祖父から病院を引き継いだ獣医・水無瀬玲央(みなせ れお)は、二十八歳。腕は確かで動物には好かれるが、飼い主への物言いは辛口で、無口で愛想もよくない。
ベテラン看護師のまりや若い見習いのひかるに支えられながら、秋川警察署の警察犬担当かかりつけ医として、仕事だけの静かな日々を送っていた。
そこに現れたのが、警察犬訓練士の柴川健太郎、二十五歳。鑑識課から転じた期待の若手ハンドラーで、相棒は全身真っ黒のジャーマンシェパード・クロ。
初対面で「かっこいいですね」と言ってのける人懐っこさ、帰れと言っても懲りずに来院する図太さ、クロと同じまっすぐな目——署内では「しばけん」と呼ばれる彼は、まさに大型犬そのものだった。
クロを診るたびに何かしら理由をつ
亡き祖父から病院を引き継いだ獣医・水無瀬玲央(みなせ れお)は、二十八歳。腕は確かで動物には好かれるが、飼い主への物言いは辛口で、無口で愛想もよくない。
ベテラン看護師のまりや若い見習いのひかるに支えられながら、秋川警察署の警察犬担当かかりつけ医として、仕事だけの静かな日々を送っていた。
そこに現れたのが、警察犬訓練士の柴川健太郎、二十五歳。鑑識課から転じた期待の若手ハンドラーで、相棒は全身真っ黒のジャーマンシェパード・クロ。
初対面で「かっこいいですね」と言ってのける人懐っこさ、帰れと言っても懲りずに来院する図太さ、クロと同じまっすぐな目——署内では「しばけん」と呼ばれる彼は、まさに大型犬そのものだった。
クロを診るたびに何かしら理由をつ
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