二人称『あなた』で綴られる恐怖譚

淡々とした語り口。
それでいて飽きさせない話題の先々。
にじり寄る冷感と増幅されていく焦燥感。
極めてシンプルかつ秀逸なタイトルに支えられて、いま、目の前の世界が変わる。
瞳が磔にされたような現実のガラスに、突如ヒビが入る。
これであなたも『あなた』に会える。
あなたにしか見えない深淵な『あなた』に。

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