追伸

 二日間、様々な謎を貴方とともに解いていきました。

 正直、ここまで多くのトラブルに見舞われたのも初めてです。貴方は今年も入試アルバイトをしていますか? もしその時でもトラブルが起きるのならば、貴方はトラブルを引き寄せる、生粋のトラブルメーカーなのかもしれませんね。冗談です。

 私が自首をして、そろそろ一年が経とうとしています。身の回りに変化はありません。時折、母が顔を見せに来るだけです。父は私が自首して以降、一度も会うことはありませんでした。あの人らしい選択だと思います。

 自首をしたことは間違っていなかったと思います。それから、貴方が私の謎を解いてくれたこともきっと、意味はあったんだと思います。

 比嘉君。貴方は考えたことがありますか? 謎を解いた後。その後、どうなっていくのか? その先について、考えたことはありますか?

 謎は必ずしも良い結果を生むとは限りません。喜劇もあれば、悲劇もある。

 私は謎を、雪解けのようなものだと思っています。

 雪はいつか解けます。けれど、ただ解けるだけではない。雪解けの水は大地を恵ませ、芽生えの一助になります。日常のエネルギー資源にもなります。解けた後にも、恩恵を与えてくれる。それが雪解けです。

 謎も、同じようなものだと思うのです。そう、思いたいのです。

 私達は多くの謎を解いた。そして、私達の謎は終わりました。終わった後にも、何かしらの恩恵があったと、そう願いたいのです。

 私は元気です。これからも恩恵と罪を抱き、生き続けようと思います。

 いつかまた、どこかでお逢いしましょう。


              喜多美幸

 

 追伸

 今年の雪は積もりそうです。

 その分、雪解けも期待できそうですね。

 きっと新しい季節を彩らせてくれるはず。

 もうすぐ春が来ます。


                 完

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

春のこたえあわせ カミノシヲリ @hakoyuto

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ