読み終わって、主人公の「手」を想像しました。いつもの朝に訪れた見知らぬ訪問者、小鳥。いつもの朝に新聞を読む、家族。そこから自分の手を見つめて、今日も「いつもの朝」の連続にいるとあらためてたしかめたような気がしました。短い文字数のショートショートに、こんなにもたくさんのことを含んでおけるなんて!騙された、と思う気持ちもあるけれど、一気に豊かになっていくのが心地よかった。
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