「夜」は星で彩られることもあればうっすらと赤や緑が滲んでいる時があるので完全な黒かというとそうではないような気がします墨汁は水と混ざって濃度が変わり柔らかくなるので完全な黒とは言い難いです常に「黒」の状態が変更されることがないといえば…影でしょうか黒鳥はまるで影の分身のように黒い鳥ですその黒は周りの景色を引き立てます幻想的で彩り豊かな世界を優雅に飛翔する黒鳥はとても美しいです
待ち望んでいた最新作です!第1話では、黒鳥をモチーフにした幻想短歌が並んでいます。藤原定家に繋がるような幽玄な世界に、こころを激しく揺さぶられるのですが、しばらくすると、こころは凪のように心地良い静けさで満たされるのです。第2話では、短歌の世界を飛び立った黒鳥の脳内に渦巻く、幻想世界の詩が咲き乱れています。どちらを読んでも、幻想と幻想の合わせ鏡のような、静謐な耽美性を帯びた詩歌のめくるめく回廊を、彷徨い続ける感覚を味わうことでしょう。稀代の詩人の美しい幻想詩歌集です!
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