「カクヨム短歌賞1首部門 応募作品」

@hakuc_s

「カクヨム短歌賞1首部門 応募作品」

世の中にある淡々とした時間 枯れる花にも命が匂う



言外に潜む全てをわかってて会えばいつでも2人は2人



島じゅうが国じゅうという空の下あなたのとなり眠そうに、犬



くもりなく生きてるフリは簡単なことだが君にもやがてくる梅雨



レントゲン写真みたいに空は夏 届く程度のガラスに触れる



それは行為として捉えられるが掴めない恋心のような風



鉄塔が東京タワーのフリをして立ってる今もそうなのか



空間の広いきみはひとり居て周りもなんか加飾されてく



ベビーカー前に押されてベビーが「あ、愛してるってこのことなのかぁ」



パラソルが開いていてそれだけでいい 今日会話のない教会にいて

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