書いてみた作者感想
これらはどちらも、言ってしまえば
群れからはぐれた若いシマウマが木陰で休んだり草食べたりしながらサバンナを放浪して、ようやくたどり着いた水辺で他の草食動物がライオンに気づいて逃げてるのに自分は水飲むのに夢中になってたら逃げ遅れて食い殺された話。
です。
比喩で盛ったバージョンについて。
いやー、やりすぎて疲れた。こんな誇張表現、自分の中から捻り出すのが大変だった。あと、書いてて笑いが止まらん。なんだコレ。
詩的表現は物語の情景や登場人物の感情を美しく誇張し、
読者の感情を「表現のすごさ」や「劇的な雰囲気」で動かすかもしれない。
でも、物語の内容もたぶん残らない。
上辺の表現に心が“動かされて”いるだけだから。
一方、あっさりバージョンでは極力比喩を排して情景を“説明”している。
物語のリアリティを重視し、その作品における事実を「分かったうえで」感情を喚起したいから。
その内容を、どう感じるかは読者次第だが、
説明的だって言われて終わるリスクもある。
上っ面の詩的な比喩表現でわざわざ揺さぶらなくても、読んだ相手の心が自然に動くような小説を書きたいです。
とはいえ、多分ちょうどいいのは、
しっかり説明しつつ
比喩を適度に使って文を飾った、中間の文体ですね。
歩き出したシマウマの物語を 日戸 暁 @nichi10akira
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