あたしだって――…………。
天照うた @詩だった人
「 」
あたしだって。
欲しいものたくさんあるよ。たくさんたくさんたくさん。
でも、みんなが好くのは表の従順で素直な『私』だから、全部我慢して歯を食いしばった。
もっと時間が欲しいよ。
小説が書きたい。読みたい。推しに尽くしたい。好きなこといっぱいしたい。
気持ちが欲しいよ。
もっと愛して。好きになって。こっちを向いて、笑ってよ。誰かこっち見てよ。
丈夫な身体が欲しいよ。
肌荒れはするし体力もない。なんにも出来ない、ひ弱すぎる。
賢い頭が欲しいよ。
だれにも文句言われないような人になりたいよ。目指してるけど、もう限界なの。
可愛い顔が欲しいよ。
みんなの可愛い笑顔が羨ましい。思いっきり笑ってみたい。
……友達が欲しいよ。
ひとりでも平気? そんなわけないじゃんふざけんな。ずっとずっと寂しかったんだ。
こんな酷いヤツに友達なんて出来ないよね。わかってるよ。生きてて申し訳ないってずっと思ってる。死にたいって思ってる。
でも、隣にいてくれる温かい存在が欲しい。何でも話せる頼れる味方が欲しい。一緒に笑い合える友達が欲しい!
どうしたら手に入るの? ねぇ……なんでもするから。
「友達に聞けばいいじゃん」
分からない問題を人に聞いたら、そうやって返された。
友達なんていないって言ったら、誰にもひとりぐらいはいるだろって言われた。
……何が分かるのかな。
ね、私の気持ちを分かってくれる人間なんてきっといないよね。そうだよね、そう、そうなの。
わかりきった結論に息を吐く。
結局あたしはひとりぼっち。
今日も明日も明後日も。
誰かを傷つけるよりはマシだ、だなんて言い張って、自分の欲望に背中を向ける。
でも、心のどこかで叫んでるんだ。
「あたしだって――…………欲しい」
あたしだって――…………。 天照うた @詩だった人 @umiuta
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