第4首 暗号解読

 さて、それでは・・前回の暗号短歌を解読してみましょう。


 暗号短歌はこうでした。


 鰻釣り夏の風物あのまんま昔を歩む僕等の夏よ


 うなぎつり なつのふうぶつ あのまんま むかしをあゆむ ぼくらのなつよ


 空白はありません。


 ではでは、ひらがなを句ごとに並べてみましょう。


 うぎつ

 なのふうぶ

 あまん

 むしをあゆ

 ぼらのなつ


 もう、お分かりですよね。


 各句の二番目の文字をつなげると・・なつのかく


 各句の最後の文字を逆順でつなげると・・よむまつり


 合わせて・・なつのかくよむまつり・・夏のカクヨム祭り


 毎日更新や、この【カクヨム短歌塾】など・・一連の『夏のカクヨム祭り』に参加された皆さん、お疲れさまでしたぁ。パチパチパチ👏


 この暗号、もう解説はいらないと思いますが・・


 いつものように参考図書の関連個所を引用しておきますね。兼好法師と頓阿法師のやり取りです。


========

各句内の首尾の例2


 よもすずし ねざめのかりほ たまくらも まそでも秋に へだてなきかぜ(兼好法師から頓阿へ)


 解ー(冠)よね(米)たまへ (沓〔逆順〕)ぜにもほし


 よるもうし ねたく我せこ はては来ず なおざりにだに しばし問ひませ(頓阿法師からの返歌)


 解ー(冠)よねはなし (沓〔逆順〕)ぜにすこし


「暗号大全 原理とその世界」 長田順行著 講談社学術文庫 P66

========


 つまり・・


 もすず

 ざめのかり

 まくら

 そでも秋 

 だてなきか


 よねたまへ ぜにもほし・・米(よね)給え 銭も欲し


 るもう

 たく我せ

 ては来

 おざりにだ

 ばし問ひま


 よねはなし ぜにずこし・・米(よね)はなし 銭少し


・・ということですね。


 こういうやり取りを短歌でするなんて・・昔の人は実に粋で風流ですよね(笑)♪


 さてさて、この暗号短歌も今回で終了です。


 みなさん、こんなアホバカ短歌にお付き合いいただきまして、本当にありがとうございましたぁ♪ 感謝ですぅ♪ <(_ _)>


 あっ、最後に・・皆さんから声が・・


 皆さん「あんたの作品が書籍化されますように、一首詠んでやったわよ・・


 あの話 本になれよと 憚りさん カクヨムさんが 短歌に託す

  (註)憚(はばか)りさん・・京都の方言で『ご苦労さん』や『ありがとう』。

    転じて、昔は『トイレ』の意味もあったが、今はあまり使われない。


 どうかしら?」


ボク「わ~、ありがとうございますぅ♪

   でも、これって・・


   のはな

   んになれよ

   ばかりさ

   くよむさん

   にたく


  あほはかたんか すがんとし・・

  あほばかたんか すかんとし・・

  アホバカ短歌 好かんとし

   (註)好かん・・・嫌いというのを婉曲に表現する京都や大阪の女性言葉


  ぎゃび~ん💦」


 ありがとうございましたぁ <(_ _)>


 歩お姉さまぁ、『憚りさん』、『好かん』・・京都の方言と女性言葉、これで合ってますかぁ?

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【カクヨム短歌塾】その5「セリフで1首作ってみよう」 永嶋良一 @azuki-takuan

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