作者の青春の1ページかと思われますが、初恋をしたことのある人の心に語りかけてくる物語でもあります。初恋って例外ないと言っていいほど淡いものですよね。燃えるように熱いのに、どう向き合うべきかわからなくて。そうこうしているうちに、大切な何かを失ってしまい、残ったものは燻り続ける。気の毒と思えるくらい優しい、登場人物の「私」の葛藤に切なくなります。読んでいるうちに、思わず感情移入してしまう作品です。
もっと見る