空白の美学

空白が多い。というよりも、
空白の美学が駆使されていると言うべきでしょうか。

4首目や9首目のように、
大きな空白を使うのは勇気のいることですが、
作者は効果的に使っていて、
神か悪魔に奪われたようなその空白が、
不思議な余韻と余情を醸し出しているのです。

内容は、終末観がほのかの薫るもので、
独自の世界観を築き上げています。

感性の鋭く光る短歌集。

推し短歌1首。

Ⅱ私に口をつけるのは楽しいですか 私はどこにもいないのに また