第六話

3日目 後半


 旅立ったはずの僕ら勇者パーティーは何故かサイショノムラへ戻ってきていた。


 あの最強化け物スライム、怖すぎだろ!


 序盤に出てきていい敵じゃねぇぞ!!


「おい、お前ら、作戦会議をしようではないか。」


 僕らは教会に集まり、作戦会議をした。

 

「あの雷とかマグマとか塩酸みたいなのだしてくるやつにどう戦えば死なないか」


「確かに、やばかったな、本で見た青色でぷにぷにした愛らしい見た目の生物じゃなかったもんな、グロかったもんな。」


 ゼリオは居眠りをしている神父を指さし言った。


「例えるなら、二日酔いでベロンベロンになっている、親父が吐いているような見た目だ。」


 例えられると衝撃で気絶しかけた、そのうちスライムが全部神父に見えてきそうで怖くなってきた。


 作戦会議は思いのほか、盛り上がった。ガヤガヤと騒いでいると神父が目を覚ました。


「あぁ、飲みすぎて、ここにいるはずがない息子達が見えるような気がする。」


 神父の様子がおかしかった。


 いや、神父の言っていることはあっていた。


 何故か旅に出かけた、勇者パーティがいつの間にか戻ってきているのである。

 

 しかし、様子がおかしかったのはそこではない。


「オロorororororororor.....」


 神父がことらに向かってきて、吐いたのだ。


 キラキラと虹が舞っている。


 そして、その顔ときたら、とてつもなくやばかった。


「「「ギャアーーーーー!!!」」」


 僕らは叫び散らかして、神父に襲い掛かった。


 ツッコミ勇者パーティーの最初の討伐相手は神父になった。


 南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。


 それから、対スライムの作戦は叫び散らかしながら突撃に決まった、冷静に考えたらものすごく頭が悪そうな作戦な気がする。


 作戦が決まって二時間ぐらいトランプをしていたら、神父が復活していた。


「お前ら、なんで帰ってきたんだ?」


「いや、なんというか、序盤のスライムがクソ強くて勝てる気がしなかったんだ。」


「お前ら、スライムに怖気づいたのかよ、クソかわいいな!」


 神父はゲラゲラと声を上げて豪快に笑っていた。


 僕らは再び神父をボコボコにした。


 僕らは神父キラーを手に入れた。


 その日は急遽街全体で祭りを開いてくれることになった。


 大人達は酒をガブガブ飲み、踊り、子供達はたらふく食い、遊び、それはそれは楽しい宴になった。


 しかし、神父は飲みすぎて、スライム顔になり、全員にボコボコにされた。

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ツッコミ勇者 サラブレッドサラダ油 @sarasaranaabura

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