黒い箱

真白透夜@山羊座文学

黒い箱

縁に立ち震えるお前に酒と二錠 お眠りなさい昏睡の蓮池


森の斜光ピンクの爪に朝露が 眠る花嫁根の窪みで朽つ


細い骨 食い込む肩紐 殉じろと 遠きサイレン 死が灯る街


与えよと学び残るは抜けた髪 胡乱な標識蛇の祭礼


天秤にお前の胸乗せ反省し咀嚼の甘みは祝宴の罪


耳鳴りに重い瞼と張り付く唇 案山子よ案山子嗅覚を抜く


嘘嘘嘘死者のくるぶし虚虚虚虚虚裂け目の神託跪いて覗け


夜を駆けた花火の落屑口開き呼吸器捧ぐ滅亡の讃歌


凍えてる疼きの泡を深海がやさしく砕く胎児の綻び


天空の神秘も及ばぬ黒い箱 言葉敷き詰め燃す百年の沈黙

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