舞台は北海道。
それぞれの事情で学校に通うことができなくなった不登校の児童たちが乗車し、停車する各駅で歴史や自然などに触れて学習できる、未来にあったらいいかもしれないスクールトレインのお話。
画一的にルールに従う必要もなく、それぞれがそれぞれの個性を尊重し、好きなことを見つけていく、ホッコリできるお話です。
主人公は絵を描くことが好きな女の子。
余白が怖くてたまらなかった彼女が、自由に余白を埋めでもいいんだと、思うに至るまでの癒し系のほっこりストーリーです。
作者さまの作品を数作拝読しておりますが、本作が好きかもそれません。
文章表現のテンションが、ストーリーとマッチしていて、特長が活かされているからかな?と思いました。
サクサク読めますし、なんかしんどいなぁと思ったときに、お勧めの作品です。
「価値の羅針盤」という言葉があります。
人生において苦難に遭遇したとき、そんなときこそ、
自分が本当に大事なものを見失わないでという、
そんなメッセージが込められています。
おそらくそれは、その「価値」が危機に瀕したときでさえも、そうなのでしょう。
何故ならそれは、他の誰でもない、あなたの元に、あなただけのかたちで、
飛び込んできたものだから。
主人公・ひよりちゃんの視点は拙く初々しく、そして脆い子どものそれですが、
やがて彼女より年長、あるいは大人の読者も、
彼女の中に自分の姿を見出すのではないでしょうか。
さあ、行きましょう。旅は、始まったのです。
素敵な作品を、ありがとうございます。
こちらは、つばさ文庫応募作品です。
児童文学が好きなので紹介しますね😃
主人公のひよりは小学五年生。
大人しくて自分の気持ちを言葉にするのが苦手な女の子。繊細さんです。
ひよりは、学校で仲間はずれ等
対人関係が怖くなって学校に行けなくなる。
祖父のすすめで自然体験教室「スクールトレイン」に乗ることになりました。
同じような年齢の仲間たちとふれあい。
雄大な自然に包まれながら、次の体験の場所まで列車は走る。
頑なだったひよりの心が少しずつ溶けてゆきます。
その様子に「よしよし」って見守りたくなります。
現在、不登校の子どもが35万人以上ともいわれています。
不登校の理由は様々ですが、
気が弱い子、やさしくて大人しい子がいじめの対象になっています。
心が苦しくなりますね。
いま子どもたちは陽キャに憧れている子が多くて、そういう風潮を感じます。たしかに友達がたくさんいて自分の意見が言える明るい子は親も安心するのでしょう。
でもみんなそれぞれ違ういいところがあるから
「あなたはあなたでいいんだよ」と言ってあげたいです。
(そもそも人は他面的なので、カテゴリ分けをしないでほしいです)
子どもの性格や特性を認めて
みんなそれぞれが生きやすい世の中になってほしいと願っています。
少し重いテーマですが、AIキタりん🦊が登場。わかりやすく解説してくれます。
北海道の風景が美しくて、自然にふれ、心が温かくなるような作品ですよ!
夢のような列車にあなたも乗ってみませんか?
おススメします(´っ・ω・)っ📚✨
現在、日本ではたくさんの子どもたちが学校に行かれなくなっています。
その事情は千差万別。お子さんの数だけ理由もあると思いますので、こうすれば良い等という万能解決策はありません。
そういう時は、焦らずゆっくりと。
自然に触れて自分の心とゆっくり向き合って、エネルギーが満ちてくるのを待つ事が大切……
頭では分かっていても、簡単にできないんですよね。
だからこそ、本作で描かれているようなスクールトレインは、きっかけをくれる大事なツールとなると思います。
作者様の深い見聞により描かれた体験内容は、臨場感がいっぱい。大人でも楽しめて勉強になりました。
さあ、皆さんも一緒に乗車して、あなただけの居場所を見つけてみませんか?
お勧めです!
「スクールトレイン」は北海道を走る子ども達の為の乗り物です。
ひよりは誰にでも心を開ける少女ではありませんでした。
様々な体験を本スクールトレインに乗ったり移動して、経験を積んでいきます。
学ぶスケジュールが優れているわけだけではないのです。
スタッフや同じ年頃の子ども達とのやりとりで、発見や共感があり、学びに輝きを与えてくれています。
私でしたら、勉強はさほど大切ではなく、どう生きるか、どう信じるか、その方にかけたいです。
年齢層を低めの方が楽しんで読める工夫がよく凝らしてあります。
仮名遣いや絵文字、そもそもの言葉遣いや難しくない心境の描写などです。
野菜のシーンや田んぼのシーンが私にはよくある自然体験教室であるよねとは言わず、皆土に触れてひとつ大きくなったのではと思いました。
また、ひよりさんが埋められないどころか切っ掛けもなかったスケッチブックへ着想があったとき、よかったなと本当に思いました。
他にも料理であったり、髪飾りであったり、大切なものはそれぞれです。
あなたなら、先生?
それとも生徒さんですか?
是非、大きな北海道を大地を巡って、地球にこんにちはといってください。
夏の北海道をゆっくりと走る、緑と青の特別な列車。
その名は【スクールトレイン】――それは、ただの電車ではなく、「学びたい」を応援する、走る教室。
自然や歴史、科学や芸術、そして誰かと出会うこと。
すべてが、子どもたちにとってかけがえのない「学び」になる。
登場するのは、少しだけ心を閉ざした少女・ひより。
学校という教室を離れ、自分を見つけるための旅に出る。
車窓を流れる大自然、交わされる小さな会話、そしてキツネのAI・キタりんとのふれあい。
列車はまっすぐな答えではなく、やさしい問いをくれる。
それは「どうしたら前を向ける?」なんて難しいことではなく、
「好きなものを見つけてみよう」「心が動いたら、少し立ち止まってみよう」という、ごく自然な呼びかけ。
この物語は、いま、どこかでつまずいている誰かに贈る、小さな応援の物語。