関わらない、は一つの自衛。逃げられず切れない関係もホラーの入り口
- ★★★ Excellent!!!
母が「おはよう」と僕に言う。
血。シャベル。土。
繰り返される朝。
やがて付け加えられる包丁。主体と客体の変化。
覆いのように戻ってくる日常。
平穏な結末を選べる岐路はおそらく過ぎてしまった。残されているのは、誰が誰を殺したか。
意識は世界に干渉できるのだろうか。
意識が世界なのだろうか。
そもそも意識とは、他人に干渉されうるものである。それは本当に自分のものなのだろうか?
もし誰かが観測して自分の意識を決めているのだとしたら……?
もつれは、とめどなく正解を眩ませ思考を絡ませる。