関わらない、は一つの自衛。逃げられず切れない関係もホラーの入り口

母が「おはよう」と僕に言う。

血。シャベル。土。
繰り返される朝。

やがて付け加えられる包丁。主体と客体の変化。
覆いのように戻ってくる日常。

平穏な結末を選べる岐路はおそらく過ぎてしまった。残されているのは、誰が誰を殺したか。

意識は世界に干渉できるのだろうか。
意識が世界なのだろうか。
そもそも意識とは、他人に干渉されうるものである。それは本当に自分のものなのだろうか?

もし誰かが観測して自分の意識を決めているのだとしたら……?

もつれは、とめどなく正解を眩ませ思考を絡ませる。

その他のおすすめレビュー

日八日夜八夜さんの他のおすすめレビュー995