みちくさ

天月 光

みちくさ

青天を 駆け抜く雲の 純真さ 

せせらぎに踊る 百合の花よ


君がため カードに描きつ 青薔薇は

少し歪みも 海より青く


曼珠沙華 桜に劣らぬ 夢見色

影の黒さも この世にあらず


赤と青 痛く鮮やか 混ざる二人

差し出す傘に 紫陽花となる


からからと 風かき鳴らす 鬼灯は

君に風鈴 我に嘲り


ひまわりを 君の髪だと はにかむ君の

眼に映る私 夕映え


寺の垣の 弱い電灯 照らる葉 その青さよ

宝玉 君となら


またねとも さようならとも 紡げずに

ただ君の後ろ姿 梅


桜よ どうかごうごうと 吹き荒れておくれ

雨が 露になるように


忘れ日の かの彼岸花 うららかに

燃えに燃えゆる 道の端に


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

みちくさ 天月 光 @M0cA

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画