百代
白川津 中々
◾️
目が覚める。
いつもの朝。会社へ行く。
仕事は問題なく、毎日決まったルーティンをこなせば定時に終わる。面白くもなく興味もないような、生きるための糧を稼ぐための行為だ。
生きたいわけでもないのに生きなければならない社会の理不尽に何度泣かされたか知らん。趣味や好みがあればまだ豊かな心を持っていられたかもしれないが、生憎とそんなものはない。いや、かつてあったが、もうすっかり消え失せてしまった。日常を過ごす中で、楽しむ感性が擦り減ってしまったのだ。静かな時の中での読書も、全身に太陽を浴びてしっかり汗を流すような運動も、まだ見ぬ地に夢見る旅も、何一つとして心動かず、歓喜の音色は鳴らず、意思が「やろう」と動かず、生きるために働き、金を得て生活のために使い、少しばかり余った分は全て酒に注ぎ込む。それだけで疲れ切ってしまって、一切合切興味が向かわないのである。
歳を重ねる毎に喜びが一つ一つ消えていく。
目覚め続ける毎日、生きなければならない人生。
何一つ楽しみがなく、過ぎ去っていく。
百代 白川津 中々 @taka1212384
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます