作品を覆う温かなもの
- ★★★ Excellent!!!
最初に主人公が桐ダンスから畳紙で包まれた着物を取り出す。
随分と古風なのだと感じたが、時代は「明治」。
未来か異世界かと勝手に想像し読み進めていると驚かされた。
そして魔法が素敵だ。
四大属性がどうとか魔法陣の構築がどうとか、面倒くさいことは一切無い。
ただ、「在る」ということで物語は進む。
『ふらいんぐうぃっち』や『ウィッチクラフトワークス』の感じか。
理論構築でのリアリティではなく、もっと大切な何か。
物語はそういう温かな雰囲気で満たされています。
だから読んで行くと温かくなる。
作者様が「明治」を舞台にした意向を想像し、賞賛したくなる。
人間が「科学」に浸されず、まだそれに夢想し驚いていた時代。
人間が「人生」を持っており、まだそれを自分で生きようとしていた時代。
そして最も私が驚いたこと。
ネコちゃん、〇〇します!