第8話19歳夏
「いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ!
いらっしゃいませ!
ありがとうございます!
いらっしゃいませ!
本日も当店へご来店いただきまして、
誠にありがとうございます!
只今の時間をお借りして、
本日のイベントのご案内をさせていただきます…」
店が開店し、十時になった瞬間、
リョウはいつものように、
まだ客が一人もいない店内で
イベントの案内を始めた。
誰もいない店内での案内に、
何の意味があるのか?
リョウのマイクから響く大きな声が、
俺が楽しみにしていた音楽を全てかき消す。
この店で唯一の楽しみが、
リョウの無駄に大きな声で台無しにされていく。
大好きな音楽”ダークサイケ”を聴きたかったのに、
それが一切聞こえない。
うんざりだ…
こんな毎日が続くなんて、
本当に嫌になってくる。
マジメに働く気なんて起きない。
正直、どうして俺はこんな気持ちで
仕事をしているんだろう?
こんな気分のまま仕事なんてできるわけがない。
一度気持ちを切り替えるために、
少し休憩を取ることにした。
「おい、リョウ、ちょっと休憩室で
コーヒーでも飲んでくるわ。
店長が俺を探しに来たら、
適当にトイレに行ったとか言っておいてくれ。
それじゃ!」
「おい!待てよ!
今度はお前がイベント案内の番だぞ!」
「はいはい、後は頼んだぞ~。じゃな!」
リョウの声を無視して、
俺は自販機でコーヒーを買い、
そのまま休憩室へ向かった。
また逢いに来るよ @yuusuke-1219
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