エピソード・あらすじ
第一章 二口女の恋
妖怪・二口女のクチメは妖怪の性質を発揮して人間界で大食いギャルをしている。食べても食べても空腹はおさまらず、現代では金がないと食料が手に入らない。芸能界では見せ物になり、友達も出来ないクチメの願い事は人間になる事だった。
第二章 アカナメの災難
妖怪・アカナメは人間界で赤名目清掃サービスという事業をしている青年実業家。金持ちになってもあやかし荘と呼ばれているアパートの六畳一間に七人家族で住んでいる。最近、隣に住んでいる二口女が食事をしなくなった。聞いてみれば妖力の源である二口目を取ってしまえば、人間になれるという情報を聞いて実践しているらしい。しかし、妖怪連中が集まる酒場でろくろ首が首を取られ、一つ目小僧が目を取られ、手長足長が両手足を引きちぎられ死亡する被害が出ている。気さくなお隣さんだった二口女を死なせるのは忍びない。気の良いアカナメと階上に住んでいる天邪鬼が二口女の為に鬼の妖気を持つ猫又に助けを求める。
第三章 天邪鬼・弟の憂鬱
昔々、貧しい村に生まれた良太は姉のサキを助ける為に親を殺してしまう。逃げた二人はあまんじゃくの呪いを受けて、自らも天邪鬼になってしまう。
五百年後の現代でもあまんじゃくの呪いは続いていた。呪いは妖怪に身を落した上に美しさを奪われた事。美しかった姉のサキは見るもおぞましい姿で生きていた。
弟の良太は不細工なサキを変わらず愛していた。綺麗な容姿を活かしてホストをして生計をたてていた。そんな良太は鬼女紅葉から鬼族の鬼神・闘鬼から総大将の地位を奪い、人間界を妖怪で満たす邪悪な計画を持ちかけられる。手を貸せばあまんじゃくの呪いを解いて、姉の姿を戻してやると言われて良太は鬼神・闘鬼の恋猫を誘拐する。
第四章 天邪鬼・姉の後悔
サキと良太が出会ったあまんじゃくは悪い妖怪ではなかった。やむにやまれず親を殺して逃げるしかなかった幼い姉弟の願いを叶えてくれた妖怪だった。あの時、良太は二人で逃げる事を願い、サキは醜い顔になることを強く望んだ。美しさゆえに親に疎まれ、村人から好色の目で見られたサキは美しさを疎んだ。そしてあまんじゃくが死んだ後も続いたと思われた呪いはサキ自身が自らの妖力で作り上げた醜い顔だった。
第五章 猫又と鬼女紅葉
猫又を誘拐した良太は自分も捕まってしまう。クチメをそそのかし、ろくろ首や一つ目小僧を殺したのも自らの妖気を高める為の鬼女紅葉の仕業だった。
日本が戦争をしていた頃に猫又は普通の猫として生まれた。そして爆撃で死にかけていた所を鬼神に助けられる。殺戮と血飛沫しか知らなかった鬼神に命の暖かさを教えたのが猫又だったが、鬼の血をもらって妖怪化してしまった事を恨んでいた。
第六章 鬼神・闘鬼
殺戮と破壊の象徴である鬼神が猫又を助ける為に鬼女と戦う。鬼女は鬼神の強すぎる力に破れ「人間界妖怪化計画」は幕を閉じた。
鬼神を恨んでいた猫又が少し心を開いて、終演。
恋し あやかし 竜月 @kasai325
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