人は桜から大切なものを奪った
コウノトリ🐣
桜の子
桜は長い年月を経て人間によって品種改良されてきた。その過程で桜は果実を作らない。つまり、サクランボができない。
「バカなことをする」
実ができたほうが良いに決まっている。そう思う私は桜の美しさを理解できない悲しい存在なのかもしれない。
桜じゃなくても、綺麗な花は無数に存在する。サクランボの木も桜に劣らず綺麗で……
「どうして桜からサクランボを奪ったの」
不可解で理解できない品種改良。サクランボができたなら、一本の成木から5,000〜10,000のサクランボが採れていたはずなのに。
そんなにうまくいくって思えないけど、サクランボがとても一般的な果物になっている世界を夢想しちゃう。
公園に何千木と植えられた桜から約500万のサクランボが実る情景を思い浮かべる。
「美味しそう」
でも、食べきれなくてサクランボは落ちて潰れて大地を染めることになるね。そして、できる血に染まったような公園が浮かんでゾッとした。
誰も公園で遊ぶ気は失せちゃう。
――だからサクランボを奪ったのね
サクランボを手軽に食べる道のりはとても長くて険しかった。
人は桜から大切なものを奪った コウノトリ🐣 @hishutoria
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