概要
ざまあされる側にも物語あり――憎しみの輪廻を断ち切るのは、苦さを知る者
辺境の街『ヒーダ』で周辺のモンスター退治を担うBランクパーティー『ニルヴァーナ』。ある日、リーダーの『スクナ』は、ヒーラー兼バフの『ヤクシ』を能力不足で解雇する。ヤクシが脱退後のニルヴァーナは以前の様な実力が出せず、やがてスクナは酒に溺れていく。一方ヤクシは、新たに加入したパーティで実力を正当に評価され、めきめきと頭角を現していく。そんな中、スクナは泥酔状態で何度も暴行事件を起こし、遂にヤクシのパーティーメンバーに瀕死の重傷を負わせてしまう。ヤクシのヒールによって一命をとりとめたものの、ヤクシの怒りは収まらず、とうとうスクナは処刑されてしまったのだがーー
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!力ある者は平等に、慈悲深く、謙虚であれ?奴隷道徳だろそんなの。
ざまあ側に焦点を当てた物語は新しくて面白いです!
確かに、力ある者は弱者に対して慈悲深く、謙虚で、平等に接しなければいけない、なんて持たざる者がその恨みや妬みを道徳に書き換えて、力ある者を抑圧しようとする奴隷道徳に他ならないですよね。
だからこそ、力があって、無い者に対して見下すことの何がおかしい、嫌なら強くなればいいというスタンスは一理あるなと唸ってしまいました。
そして、村の外に出て、自身が持たざる者側に置かれ直すという展開も、この問題の難しさを表していて、哲学的にもかなり考えさせられる、面白い物語だなと思いました。
どちらにせよ、殺されるほどの罪ではないと私が思ってしまうのも、この主人…続きを読む