第8話 火事

「ん?」



スマホが振動しているのに気づき、ベッドから起き上がる。寝不足でとにかく眠い。


学校行きたくない。



「あ〜、電話か………」



こんな時間に誰だろうと思って発信者をみると、「遠山とおやま瑞季みずき」と表示されていた。



「もしも〜し、どうしたの?」

「ああ、絵梨華えりか!ねぇ、お願い!!朝さ、数学の課題写させて!」

「はぁ……また忘れたの?ほんとにもぅ……仕方ないなぁ」



話しながら、ふと窓の外に目をやる。



「あ」

「絵梨華どうしたの?」

「ん〜、なんでもないよ、どっかの家?が放火されたっぽくて、燃えてる」


「えっ!?ちょ、大丈夫なの!?」

「も〜、瑞季は心配性だなぁ」

「そりゃぁ火事って聞いたら焦るよ!」


「いやぁ、火の勢い強いね〜」

「いや呑気すぎでしょ……」

「っていうかもうこんな時間!?早く準備しないと!」


「あ〜ほんとだ。じゃあね絵梨華、またあとで!」

「じゃね〜」




電話を切り、立ちあがって伸びをする。


「はあ〜……いい朝だなぁ」



窓の外では小鳥がさえずっている。今日もいい日になりそうだ。








《解説》

絵梨華はなぜ、起きてすぐで、ニュースなどを見ていないはずなのに、火事の原因が放火だと断定したのだろう。

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