第2話
がささっ
近くの草むらから音がする。やばい、異世界なら魔物とかいるんじゃないか…?
下手すると死では…?
やばい、と思って少しずつ後退りする。
そして飛び出してきたのは小さい…スライム…?
「にゅっ」
何を喋っているかは分からない。
「にぇ、にゃ」
何かを訴えるように見える。
そして、「ついてきて」と言う様に此方を見てから草むらの中へ消えていってしまった。
追いかけて草むらに入ると、何と其処にあったのは、卵。
しかもドラゴンとかの卵っぽいやつ。
「にゅ〜にゃっ!」
スライムはコレを育ててくれとばかりに卵の周りをくるくると回っている。
まぁ、動物が好きだからいいか、と思い、その卵を小屋に持ち帰る事にした。
小屋に着くと、手紙が置いてあった。人の物かと思ったが、人の気配がないので読んでみると、
【転生者さん、転生おめでとうございます、ここは自由に使って大丈夫ですよ、では、ゆっくり楽しい異世界ライフを〜! 神より】
日本語では無かったが、自然に読めた。異世界語だろうか…
神を信じていなかったが、これは信じるしかない…というかこの小屋を自由にして大丈夫らしい、ラッキー!
「にゅ〜にゃっ!」
スライムが着いてきて、喜んでいる…
取り敢えず、ドラゴンの卵を温めるため、毛布にくるんでみた。
スライムちゃんはドラゴンの卵の近くでじっとしている。
スライムちゃん、可愛い…
ここにきて私ゆずは大切な事に気づいてしまった。
このスライムちゃん、可愛すぎる。
名前をつけようと思うが、私にはネーミングセンスがない。
頑張って考えた結果、このスライムはむーちゃんになった。
性別もよく分からないスライムだが、むーちゃんに名前は決定!
異世界転生したら、魔王龍のお母さんになりました?! くらげねこ @nekohiyoko
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