いじめっ子を好きになってしまった[読み切り]
雪風ミカン
第1話 好きな人
僕 神雛 鈴る(かみひな すずる)には好きな人がいるそれは、薬野 雫(やくの しずく)だ。
あれはまだ中学生の頃俗に言う厨二病とか言うやつにかかっていた頃
「やめてくれ」
最初は本当に嫌だった彼女に上履きや好きなキーホルダーを隠されたり嫌な事を言われたり、でも何時からかは分からないけど段々と楽しくなって来て、上履きを隠されても「どこにあるのかな僕の上履きー」なんて探したり
「おいチビお前キモイんだよ学校来んな」
「ふっ本当はそんな事思ってもない癖に仲間に見られているからそんな事言ってしまうのかい?
僕の好きな人雫よ」
そして顔が急に赤くなりながら「そう言うのがキモイんだよ!!」と言われた
今となっては完全にヤバいやつだと自覚している
でも彼女が好きと言うのは本当だったし高校は同じ所らしいから、もしかしたら付き合えるかもと思いそれまでに最低限普通になろうと頑張った
そして高校の入学式の時
「はい、今日から皆さんの担任になる早瀬 鹿代(はやせ かしろ)だ、まずは知らならい人が多いだろうから順に皆自己紹介をしてくれ、それじゃあ出席番号1番の君から」
「はい、阿倍 春吉(あべ はるよし)です、趣味は身体を動かしたりすること皆よろしく」
パチパチパチ「はい次」
僕か、大丈夫だ今日の為に毎日筋トレもしたし普通の話し方も練習した、よし行ける!
「はい、神雛鈴るです趣味は筋トレです、よろしくお願いします」
パチパチパチ「はい次」…
「神雛って珍しい名前だな」
「あぁそうだね僕も家族以外で聞いた事ないよ」
「それに比べて俺なんて阿部だぜそこら辺にめちゃくちゃいるよ」
「いいじゃん阿部かっこいいし」
「そうかありがとう、そういや筋トレってどんなのするんだ?俺も色々するから他の人が何してるのか気になって」
「こらそこ喋らない」
「すいません」「すいません」
「また終わったら話そうぜ」
「そうだね」
…
自己紹介が最後の人になった
「はい、薬野雫です趣味は特にないです休みの日はなんとなく過ごして居ます」
「可愛い」ボソッ
パチパチパチ
やっぱり薬野さんは綺麗だ
綺麗な黒髪のセミロングにサファイアみたいな青い目それに身長が低いのを気にしてピンと立ってるのがめちゃくちゃ可愛い
中学の最初の頃は普通より高かったのにそれからちょとしか伸びなかったらしい
そんな僕は中学生の間ずっと伸び続け昔チビと言って来た薬野さんより10何センチか高くなっていた
キーンコーンカーンコーン
「お、ちょうどチャイムもなったし今日はこれで終わりだ明日から授業もあるから遅刻しないように」
「はーい」
「神雛一緒に帰ろうぜ」
「うん」
「そういやさっきの自己紹介の時可愛いって言ってたけど薬野さんの事好きなの?一目惚れ?」
「うん、中学が一緒で少し話した事があって好きとも言ったんだけどキモイって言われちゃった」(笑) 嘘は言ってないはず
「そうなのか見た感じはそんな悪口とか言わなそうなのに人は見かけによらないな、あっそうだ話変わるけど筋トレってどんなのしてるんだ?」
「うーんそんな変な事はしてないけど、まぁ強いて言えば妹を背中に乗せて腕立て伏せしてる位かな」
「充分変じゃないか!!」
え、これって変なのか漫画のキャラは大抵何か背中に乗せてたから普通の事なのかと思ってたそれはそうとどうしよう、とりあえず変だと思われないよう誤魔化そう
「そっそんな変じゃないよ何かのテレビでやってたから」
「そうなのか?」
「うんうん、そうだよ」
「じゃあ俺も今度何か背中に乗せてやってみるか」
「うん、いいと思う」
初対面で言うのも失礼だが阿部くんがアホで良かった〜 。
視点が代わり
私 薬野 雫には好きな人がいる、そう神雛鈴るだ
中学に上がった頃、変な喋り方をする人がいた
「はーいそれじゃあ皆自己紹介してね」
「ふっ 僕は神雛鈴る 神の雛と書いて神雛
そう僕は将来神になる!!」
最初は変な人がいるな〜位だったけど、何時からか好きになってとうとう話しかけてみたくなった
でも何て話しかけたらいいのか分からなくて、意地悪をすると言う最悪な形で話しかけていた
「ん?上履きがない」
「ねぇ上履きどこにあるか知りたい?」
「どこにあるのか知っているのか」
「うん、知ってるよだって私が隠したんだし」
「そうなのかそれで何処にある」
「ここ」
「ありがとうそれでは」
初めて話せて嬉しかったこの方法なら話せる
そう思った私はもっと試すことにした
カバンにつけているキーホルダーを隠したり、席が隣だったから教科書を隠して自分教科書を見せると言って机をくっつけたり、そう言うのを繰り返したりするうちに普通に話せなくなっていた
口を開けば暴言を吐き、毎日のように上履きを隠し、そうしていると神雛くんの元気がなくなって行った、当たり前だ誰だって毎日のように暴言を吐かれたら嫌になるに決まってる「やめて」とも言われた事もあった、もう元気な神雛くんを見れないのかと思っていたら急に元気になり楽しそうに
「今日の上履きはどこにあるのかな〜」
何て言い始めたそしてつい癖でいつものように暴言を吐いたら
「ふっ本当はそんな事思ってもない癖に仲間に見られているからそんな事言ってしまうのかい?
僕の好きな人雫よ」
何て言われた体が焼けるくらい熱くなった、好きな人?好きな人って言った?神雛くんが私に?
何も考えれない位嬉しかったでもつい恥ずかしくなって
「そう言うのがキモイって言ってんの!!」
と言ってしまったそれからは恥ずかしくなり特に何もしなかったし何もされなかった、よくよく考えて見ればいじめて来る人を好きになる訳がない
もしそんな人がいたらその人は余程の変人かドMだろうでも神雛くんは多分違う私にやり返そうとしただけだろうそうとしか考えられない、でも高校が一緒になるって聞いてもしかしたら私でも付き合えるかもと思い、嬉しくなった。
高校入学初日は先生が挨拶して自己紹介で終わりだった大丈夫まだ初日いつか話すチャンスが来るそう思いながら過ごして早2週間
まだ神雛くんとは話せないでいる、それどころか神雛くん以外の人ともあまり話せてない、理由は何時も神雛くんの事を考えていていつの間にか皆と話題が合わなくなるからだ、
早くどうにかしないとそう思い私は決心して話しかける事にした。
「神雛くん今日放課後の予定って空いてる?」
急に声をかけられたので驚いて声が出なかった、
どう言う事だ?なぜ急に薬野さんの方から?
何か企みがあるのかと思い顔を見てみると
薬野さんの顔はトマトと同じくらい赤くなっていた、それを見て(あぁ可愛い)と思った。
「うん、予定は空いてるけど今ここじゃ話せない内容なの?」
中学の時の事を言われるのかと思い質問して見た
もしここで話せない内容ならまた暴言を言われるはず!!
薬野さんはとても恥ずかしながら
「ここでも話せるけど恥ずかしいです」
すると春吉が
「おい鈴る流石にここで話させるのはないだろ薬野さん見てみろよ顔さっきよりも真っ赤じゃないか、ここで話なんてさせたら破裂するか倒れるだろ」
「そっそうだな」
「じゃあ薬野さん放課後教室残っとくから帰る時教えて」
恥ずかしいのか小さな声で
「うん、わかった」
そういいながら席に帰って行った。
次の休み時間薬野さんは女子に囲まれていた
「薬野さんって神雛くん好きなの?」
「もしかして話してる時ずっと上の空だったのって神雛くんの事考えてたから?」
「何時から好きになったの?」
「一目惚れ?」
などと質問攻めにあっていたかく言う僕も同じように男子から質問されていた。
そして放課後になったのだが何故か皆帰りの挨拶が終わった途端帰りだし数分後には僕と薬野さんだけになっていた。
(皆〜そんな変な気使わなくてもいいのに)そう思っていたら
「神雛くん話があるの」
と声をかけられたそして薬野さんの方を見ながら
「うん、それで皆の前で話せない話って何かな?やっぱ中学のこと?」
「そのことはごめんなさい、謝って済むことでは無いけどもし良ければ許して欲しい」
「薬野さん大丈夫そのことはもう怒ってないよ」
「良かった〜」とほっとしていた
「それで話って何?」
「その虫のいい話なのは分かるけど」
「中学の時から好きでした。付き合ってください!!」
その言葉にとても驚いたなぜなら
「薬野さんは好きな人に暴言を吐いたり意地悪するの?」
薬野さんは泣きそうになりながら
「それは」
と言葉が詰まっていた
「あぁごめん別に責めてる訳じゃないんだよあと引いたりしないで欲しいんだけど」
と言うと薬野さんはキョトンとしていた
「実は僕も薬野さんの事好きで薬野さんだけだと思うけど暴言を吐かれたり意地悪されると興奮するんだ!」
流石に引いたかなと思い薬野さんの方を見るととても嬉しそうにしていて
「じゃあ中学のいじめてられてた時から私の事好きだったって事?!」
「うん、そうだよだから1回言ったじゃん好きってそれから話しかけられなくなったからてっきり引かれたのかと思って」
「そんな事ない嬉しい」
「よかったー ここでやっぱ無しとか言われたらもう生きて行けなかったかも」
「そんな大袈裟な〜」
何て話をしていると部活用のチャイムがなった
「薬野さんは何か部活してるの?」
「何もしてないよ」
「じゃあ一緒に帰らない?せ、せっかく付き合ったんだし」少し恥ずかしがりながらそう言うと
「いいよ」と笑顔で返してくれた。
「それじゃあ帰ろっか」
「ちょっと待ってせっかく付き合ったんだからLINE交換してやってもいいわよ」
と顔を少し赤くしながら言ってきたので
「うん、交換しよならついでに訳じゃないけど名前で呼んでもいいかな?苗字で呼ぶの中々慣れなくて」
「勝手にすれば!!」
と今度は僕好み位のツンで返してきたので
「じゃあ名前で名前で呼ぶね雫さん」
すると今度とても顔を赤くしながら嬉しそうに笑っていた
まだ4月中旬と言う事もあり話しているとあたりが暗くなり始めたので家まで送る事にした
「道こっちでいいの?」
「うん、そのまままっすぐであの信号を右にまっすぐで着くよ」
「わかった」
「じゃあ今日はありがとね、明日からよろしくね す、鈴るくん」
「こちらこそよろしく雫さん」
「じゃあまた明日」
「うん、ばいばい」
その日の晩
ピコンとスマホがなった画面を見てみると
黒猫のよろしくと描かれたスタンプと共に
「明日学校一緒に行かない?」
と書かれていた。
一緒に行くのは構わないけど何て返そうか悩んだ末
結局「いいよ」と言う無愛想な返事を送った。
次の日
一緒に学校へいくために家の場所を知っている僕が普段より早くに家を出て雫さんの家へと向かった、ついてチャイムを鳴らすと昨日は仕事でいなかっただろう雫さんのお母さんが出迎えて雫さんと学校に行く約束をしていると言うと、
「しずくーあなたにお客さんがきてるわよー」「はーい」
と呼んでくれた
「ありがとうございます」
「いいのよ、それで貴方は雫のお友達?それとももしかして彼氏さん?!」
「鈴るくん遅れてごめんなさい」
「いやいいよこれくらい僕が少し早く来すぎただけだから」
「そう?ありがと」
「雫、帰ってきたら少し話しましょ」
「う、わかった、じゃあ行ってきまーす」
「はい、いってらっしゃい」
登校中少し気になったので聞いてみた
「彼氏かどうか聞かれたけど雫さんのお母さん厳しいの?」
「そんなことないむしろ逆で甘々よ多分帰ったらお祝いされるわ、今まで彼氏どころか男友達の一人も出来た事なかったから」
「よかった雫さんのお母さんやお父さんにだめって言われたらどうしようかと思ってたから」
「私は大丈夫だけど、す…あんたはどうなのよ昔いじめてた女何て知ってご両親は何も言わないの」
「大丈夫だよ中学の時から好きだった人と付き合ったって言ったら喜んでくれたし、その好きな人が昔いじめてきてた人って言うのも知ってるし」
「そっそうなのね」(会うのが少し怖いわ)
そんな話をしてたらいつの間にか学校に着いていた
「おう、鈴るおはよう」
「ん?あぁ、おはよう春吉」
朝一番から
「彼女と登校して来た癖にずいぶん疲れてるな」
などと茶化してきた実を言うと昨日は緊張してあまり寝れなかったのだ
さっきまでは雫さんと話していたからドーパミンが出ていて元気だったが身体は疲れているのだ
「実は昨日緊張してあまり寝れてなくてな」
「?何に緊張していたのかは知らないがちゃんと寝ないとダメだぞ」
こいつ母さんみたいなこといいやがって
「わかってるよ!」
そしていつも通りの授業が終わり昼休みのチャイムがなった
チャイムがなって 昼休みになると春吉が話しかけてきた
「鈴るー購買行こうぜ」
「うん」
すると雫さんが近づいてきて少し恥ずかしそうにしながら
「鈴るくんお弁当作ってきたんだけど一緒に食べない?」
と言われすぐに「いいよ」と言ってしまい春吉の方を見てみると
ニヤニヤしながら
「そうか鈴るには彼女がいるからもう一緒には食べられないのか」
と言っていて
「春吉ごめん、今度なんかおごるから」
「いいよそんなの、それよりもう行ったら?昼休みも長くはないんだし」
「そうだなありがと、じゃあ行こっか雫さん」
そう言いながら僕たちは教室を後にした
「やっぱりまだ寒いかな?」
「どうだろ最近は暖かくなってきたしそんなに寒くないんじゃない?」
そして屋上につき扉を開くと
「うーん!ちょうどいい位だね」
「そうね」
お昼丁度という事もあり暑すぎず寒すぎない過ごしやすい気温になっていた
「やっぱりここいいよね、もうこの屋上でこの学校選んだまである」
「うん、今時学校の屋上が解放されてる何て珍しいもんね」
と話しながら僕たちは置いてあるベンチに腰を下ろした
「何を作ってきたの?」
そう尋ねると
「何が好きか分からなかったから色々作ってきたの」
と言いながらお弁当お開けた
そこにはサンドウィッチやおにぎり、唐揚げや玉子焼き、ミートボールなどが入っていた。
「どれも好きな物ばかりだよ、ありがとう雫さん」
すると顔を赤くして
「別に鈴るくんの為に作った訳じゃないし、自分のお弁当作るついでだし」
今更そんな恥ずかしがらなくていいのに、さっき自分で僕の為に作った言ったも当然なんだから
そう思いながら
「雫さんが作ったお弁当を食べれるそれだけで幸せだから、ありがとう」
そう言うとさらに赤くなり言い返されなくなったなので僕は
「食べていい?」
コクコクとうなずいたので卵焼きを食べ
「うん!美味しいとても愛を感じるよ」
「愛なんて入れてないわよ!少ししか((ボソッ…」
「これもこれも、とっても美味しい」
そう言いながら食べ続け気ずけばお弁当を完食していた
「ありがとう雫さん、美味しかったよ迷惑じゃなければまた食べたいな」
「き、気が向いたら作って来てあげる!」
嬉しそうに言いながら教室に戻って行った
僕はと言うと昼休みが終わるまで(雫さん可愛いかったな〜)と余韻に浸っていた
そうして次の授業が始まり
春吉がからかうような顔で
「薬野さんの弁当美味かったか?」
「あぁ、僕は絶対あのお弁当より美味しい物を食べた事がないと言える位美味しいかった」
見せつけるように言ってやると
「まじか〜俺も食ってみてー」
「ダメ、雫さんのお弁当は食べさせません」
「何でだよ1口位いいだろ頼む、あれだけ言われたら食べたくなるんだよー」
「ダメです雫さんのお弁当は彼氏である僕の特権だから」
「そうか」
そう悲しげに言う春吉の顔を見て流石に言い過ぎたかなと思い
「わかったよ!雫さんも僕の物って訳じゃないんだし今度聞いてみるよ」
「本当か!!」
すぐに元気になりもしかしてさっきのは演技だったのか?そう思ったが春吉はそんなタイプでは無いので本当に悲しかったんだろう、そんな話をしていると
「そこ授業中に話過ぎだ」
先生に怒られてしまった
そして気ずけば放課後になり
「雫さん一緒に帰らない?」
「いいよ、ちょっと待ってね支度するから」
そう言いながら慌ててカバンに教科書を詰めて一緒に帰った
いじめっ子を好きになってしまった[読み切り] 雪風ミカン @YukikazeMikan
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