主人公の若い女性、鈴江は、小説家になることを夢見る一般人でした。そんな鈴江がホームヘルパーとしてお世話していた老人が、小説の才能がありながら認められないまま、まもなく亡くなろうとしています。自分にはない才能、他人の才能、それを盗もうとするとどうなるのか?・・・その末路は読んでのお楽しみです。
もし自分が他人の「才能」の結晶を手に入れられたなら、自分がその人の代わりに「天才」として世に出られるとしたら⋯⋯ある創作者に突きつけられた甘くて、重い誘惑。
気づいたら物語に没入してしまう、素晴らしい作品でした。個人的な感想ですが、柏木さんだけでなく、安藤さんもまた欲望に支配されているような気がして、少し恐ろしくなりました。私も今甘いスイーツを我…続きを読む
人間の欲望を書いた作品。主人公は小説書きで、有名になりたいという欲望からヘルパーの仕事で出会った老人の作品をコンテストに応募してしまう。こんなことをしたら、ばれてしまうかもしれない、小説の作者に怒…続きを読む
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