【短編】研究者であり名も無き英雄になってしまった彼の、遺言になってしまった私記の一部分
直三二郭
研究者であり名も無き英雄になってしまった彼の、遺言になってしまった私記の一部分
明治時代の歴史家、
訳す際に
つまりこの本は『
しかし数ヵ月前に発見された木簡、これを年代測定して調べたところ商王朝代の物である事が確認され、さらにその木簡には『帝槐の時代に妖精によって危機が訪れた為『トリの降臨』の儀を行い事を沈めた』と書いてあった為、『
もちろん現在の『妖精』とは意味が異なり、太古の『妖精』は化け物や変化などの、おおよそ人間には危険な存在である。もちろん今までは『妖精』は実在しないと考えられていた為、おそらくだが普段は生属地が異なる動物、あるいは昆虫等の知られていない存在、それらが異常発生し、人々を襲っていた。それらをかつては『妖精』と呼んでいた、そう考えるのが自然だだろう。この太古の『妖精』と現在の『妖精』、それが同じ存在であると考えているのは私しかいないか、あるいはそう思っていても口にはできなかったのだろう。
私が『妖精』と同時に研究を始めなければならないのが『トリの降臨』である。『トリ』は『鳥』ではないと私は考えている。なぜならば『鳥』を表す漢字は太古にはもう存在している。それなのに
その答えは明の文官にして書家の、
『
そして『
つまり夏王朝に帝槐の時代に妖精達が猛威を振るったので帝槐が『
しかし先ずはこれに書かれてある古代の『妖精』と、今現在に現れた『妖精』。私はそれが同じ存在だと証明しなければならない。それが証明できれば『
『妖精』をどうやって現れたのか、それは分からない。しかし先ずやらなければいけない事は現れた理由ではなく、沈める事である。
まだ『妖精』の被害者は少ないが、今後増え続け、研究を遅らせたら間に合わないのかもしてない。
いや、間に合わないに違いない。少なくとも私はそう信じているからこそ、研究を進めているのである。
【短編】研究者であり名も無き英雄になってしまった彼の、遺言になってしまった私記の一部分 直三二郭 @2kaku
ギフトを贈って最初のサポーターになりませんか?
ギフトを贈ると限定コンテンツを閲覧できます。作家の創作活動を支援しましょう。
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます