医術に携わるものの覚悟と責務 行き着くところはもはや哲学の世界だ

手術ともなれば予定時間は10時間に及ぶものもある。そして、勿論、不測の事態も日常茶飯事だ。そこは常に生死が隣り合う世界。肉体的にも、そして、精神的にも苛烈の一言しか思い浮かばない。

執刀医の主人公には、是とする「絶対領域」がある。

本作を読んで、突き詰めていくと、医術とは畢竟、哲学に通ずる世界だということに気づかされる。

厳しき世界。頭が下がる想いである。

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