本当に大切なものは、『目的』よりも『手段』の中にあるのかも?
- ★★★ Excellent!!!
本当に大切なものとはなんなのか。そのことについて考えさせられる話でした。
本作では、王位継承の試練として、マチルダ、ソフィア、クララの姉妹が「十本の羽根を集めてくること」を命じられます。
そうして、それぞれが旅に出ます。
性格の違う三人は、旅先でそれぞれ違った生き物たちと出会うことに。羽根を集めるにはどうすればいいか四苦八苦しつつも、自分の心に従って「一番正しいと思う選択」を取って行きます。
最終的に、試練を無事に乗り越えられるのは誰か? そして、この旅の先で三人が得るものとは何か?
羽根を集めるという「目的」を達成するため、三人が経験していくこと。実はそのことの方が何よりも重要で、その途中で得た「何か」がありさえすれば、十本の羽根の目的は達成されなくてもいいのではないか。
本作はそんな事実を教えてくれるような感じがありました。「何かの目標の達成のため、必死に課題をこなそうとする」ということ。必死に何かを頑張っていれば、その過程で多くのことに気付かされ、今までとは違った目線、そして新しい出会いを得ることもある。
だからそんな「過程」や「手段」の方が大事なのかもしれない。
そして、自分にとって一番大事なものはなんなのか。その事実にも気づけるかもしれない。
三人の姉妹はそれぞれが優しい心の持ち主で、誰もが真摯に状況に向かい合う。その姿を見ていて「努力すること」、「誠実に物事に挑むこと」の大切さを教えられるような気がしました。