いま明かされる、かつて記憶の赤と疼き

ネタバレにはならないと信じて、一文だけ引用させてください。

>それら常緑樹の下に、赤く点在する染み、黒い髪、紺色のコート、プリーツスカートが広がっている。

雰囲気のある場面でとても印象に残りました。


水場を探して谷へ降りたが、見つけたのは枯れた川だった。
しかし森は蒼い。
訝しげに思いながらも向かいの山へとゆるゆる登ってみれば、その訳も、背にしてきた道も、いつしか違って見えた。空は何処までも高いのだと知る。

というのは例えですが、読んで感じたことをまとめてみました。
情報を線で結ぶだけでは見えない、或いは違う絵を描いてしまうものですね。