風の漢詩集

離風

〈六月·琉球行〉

ろく がつ · りゅう きゅう こう



うん  こう なん ふう

くも言葉ことば南風みなみかぜとともに


かい くう  えん さい

うみそらあざやかないろどりがただよ


きゅう りょ ぼう せい そう

なが旅路たびじてにあおまどなが


ゆう かい  くん らい

心地ここちよく悠々ゆうゆうきみとともにおとずれる


ちょう ゆう おき  きゅう

あさひかりなか沖宮おきのみやめぐ


 そう しゅ  じょう

夕暮ゆうぐれに首里城しゅりじょうへとあしはこ


しゃ こう しん ずい おう

くるまさきこころ自然しぜんせる


 しょう   ほう

この素晴すばらしさにこころおどり、えんむすばれる


どう  ぶん さん げん

にぎわう市場いちば三味線しゃみせん音色ねいろみみかたむ


ばん がい そう りゅう 

よるまち琉歌りゅうか調しらべがひび


 じょう きゅう こう じん

人々ひとびとの行きふる路地ろじたずある


 てん りょう しつ かつ

なじみのみせでしばしいこいのときごす


 がん ちょう きょ 

このながとどまりたいとねがいながら


よう ほく  しん りゅう

とおはなれたきたおもい、こころきざ


らい ねん じゃく ゆう 

来年らいねんまためぐえるときがあれば


きょう  ゆう りゅう きゅう

とも琉球りゅうきゅうあそあるかん

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