ざまぁルートを目指して婚約破棄される予定の悪役令嬢ですが、有能な執事(足フェチ)が完全サポートしてくれる件

縁代まと

ざまぁルートを目指して婚約破棄される予定の悪役令嬢ですが、有能な執事(足フェチ)が完全サポートしてくれる件

 私、ヘレオノール・ベルトリアは国で一番の嫌われ者――になる予定の女だ。


 婚約者である王太子に婚約破棄を言い渡され、彼が得たという新しい愛とやらに居場所を奪われるのが冬の舞踏会でのこと。

 でもこれは私にとっては成功を知らせる狼煙のようなものよ。


 この国、メイスレンツェはある乙女ゲームの舞台となる場所で、そのゲームは昨今の『ざまぁもの』に影響を受けてそういったイベントを沢山組み込んだ作品だった。

 私も興味本位で一度だけクリアまでプレイして、他のエンディングは攻略サイトでオチまで見た。

 ストーリー中心でやり込み要素は薄かったから飽きたのよね。


 それで満足して作品から離れていたのだけれど……駅の階段で足を滑らせ、気がついたらメイスレンツェのヘレオノールとして生まれ変わっていたのだから驚きだ。


 しかもヘレオノールは作中では主人公にいじわるを繰り返す悪役で、いわゆる悪役令嬢のポジションだった。

 そして、例の新しい愛というのが主人公のアリアベル。

 ただし見てもわかる通りアリアベルは婚約破棄ものなら悪役になっていたであろう立ち位置で、攻略サイトでは『ヘレオノール視点の婚約破棄ものがスピンオフで発売予定!』と書いてあった。


 私もプレイ中はわからなかったけれど、どうやら隠しルートではヘレオノールにも辛い過去があったことが描かれているらしい。


(私が生き残るには、このスピンオフに繋がるルートへ入らなきゃならない)


 作戦を書きつけたノートを見つめながら考える。

 発売前にこんなことになったので詳細はわからないけれど、アリアベルによる王太子とくっつくざまぁルートがスピンオフのオープニングに繋がるということだけはわかっていた。

 そして、それ以外のルートでは最終的にヘレオノールは命を失ったり廃人になってしまう。


 中身は別人なのにそんな運命に巻き込まれるのは御免よ。


 そのために私は幼少期から様々な根回しをしてきた。王太子とも表向きは険悪なムードにならないよう気を配りながら。

 うちは侯爵家だけれど長く続く家柄なだけで権力はイマイチだから、早い段階で王族の機嫌を損なうとそれはそれで路頭に迷う可能性があったのよ。家柄さえ良ければすべて上手くいくわけじゃないわね。


 なにはともあれ、目指すは冬の舞踏会でのざまぁルート!

 そうやって生き残って、私はここで第二の人生を送るのよ。


 ――なにもかも置いてきてやってきた馴染みのない世界だけれど、やっと第二の故郷だと思えるようになったから。


 ただ、そんな私にも誤算があった。


     ***


「お嬢様、またお怪我をされたのですか? ……ああっ! お顔だけでなくおみ足にまで擦り傷が!? 少しお待ちください、今すぐこのセバスティオンが手当て致します!!」


 ……誤算、もとい執事のセバスティオン・ラングレーが大慌てで包帯やガーゼを持ってきて手当てを始める。


 長くウェーブした黒髪をうなじで結い、血のように赤い瞳を持つ彼は前世なら芸能界にいてもおかしくない姿形をしていた。身長も私より頭ひとつ分以上は大きく、鍛えているのか簡単に横抱きにしてくる。

 けれど彼は私が――というか、私の足が関わると滑稽なほどオーバーなリアクションをするのよね。もったいないけれどセバスティオンは改める気がないらしい。


 というか、改めることなんかできないらしい。

 彼は重度の『ヘレオノールの足』フェチで、そんな性的嗜好とも呼べるものを簡単には変えられないというのが理由だそうよ。初めてそれを耳にした時の私の顔は今世で一番凄いことになっていたと思う。


 ヘレオノール・ベルトリアは見た目だけなら銀髪に翡翠色の瞳を持つ美女で、少し微笑めば氷の微笑などと話題になるくらいだったけれど、セバスティオンはそんな私の足にだけ異様に執着している。

 しかもつま先で踏まれるのが特に好き……だというのは床に落ちたペンを取ろうとしていたセバスティオンに気づかず、彼の手の甲を思いきりつま先で踏んづけた時に判明した。

 あの時の彼は「この手は一生洗いません!」なんて言い放っていたけれど、手当てついでにしっかりと洗っておいたわ。


「ヘレオノール様、嫌がらせが酷いようでしたらそろそろ御父上に相談されては如何ですか?」

「いいのよ、手を煩わせるほどじゃないわ」


 そしてこれが最も大きな誤算。

 セバスティオンは足フェチだけれど、それはそれとしてヘレオノールである私を心から心配してくれている。


 私は適度にアリアベルをいじめて適度に周りから嫌われ、そしてざまぁルートを完遂させなきゃいけないのに、こんな身近に心を砕いてくれる人がいただなんて誤算だった。


 父は放任主義で母は愛人に夢中、兄は当主を継ぐために勉学に熱中していて自分のことで手一杯。そんな中、ヘレオノールである私に頼るあてはないと思っていたのだけれど……。

 そもそもセバスティオンは元となったゲームに登場していない。

 いや、名前だけなら出てきた気がするけれど、セリフがひとつふたつあるだけのモブだったのよね。それともスピンオフで活躍する予定でもあったのかしら。


 なんにせよ、たまに変態性を滲ませつつも心配してくる彼を無下にはできず、かといって私が救われすぎるとざまぁルートに支障が出そうで怖かった。

 目下の悩みが思わぬ形でできてしまったわ。


「それではお嬢様、辛い時は遠慮なくこのセバスティオンを頼ってくださいね」


 ――ほら、やっぱり無下にはできない。

 私は「わかったわ」と小さく答え、くるくると巻かれる包帯を見つめるしかなかった。


     ***


 セバスティオンは過保護でもある。

 アリアベルと同じ学園に通う中、良い感じに私の黒い噂が流れているのを確認した日のこと。どこからともなくその噂を聞きつけたらしいセバスティオンは屋敷に戻るなり眉をハの字にした。


「お嬢様、靴擦れはございませんか?」


 でも発されたのはそんな言葉だ。

 どうやらストレートに訊ねるのは避けたほうがいいと思って、とりあえず別の話題で身を案じてくれたみたい。ただ話題のチョイスがセバスティオンらしすぎる。


 そのおかげで少し笑うことができた。

 ざまぁルートのためとはいえ、人に嫌われるのはやっぱり疲れるのよね。


「大丈夫よ。……でもセバスティオン、あなたはわかってるんでしょ?」

「なんのことでしょう」

「噂のことで気遣ってくれてること、私は気づいてるわ。そしてまだ学園内でしか広がっていない噂、それも日が浅いものを察知したくらいだもの。私の振る舞いも理解してるでしょう?」


 嫌われるために原作のヘレオノールがしていたような『いじわるなこと』をしている私は善人には見えないはず。

 それを知ってなお心配してくれているセバスティオンの存在はありがたいけれど、ここははっきりさせておかないと。


「噂が流れるのも嫌がらせをされるのも自業自得よ。だから心配することはないわ」

「いいえ! そう理解していてヘレオノール様がそういった振る舞いをするのなら、きっと私の与り知らぬ理由があるのでしょう。それに……」


 セバスティオンは目元に力を込める。

 でもその視線はやたらと低い。


「そのおみ足、そして素晴らしいつま先を持つのはヘレオノール様ただひとり! 私にとって掛け替えのない存在です! 心配しない選択肢などございません!」

「そ、そう」


 やっぱり足なのね。

 けれど「足だけなの?」なんて気持ちにはならなかった。セバスティオンは足フェチだし、足のことを最優先に考えているけれど、それ以外を蔑ろにしているわけじゃない。

 私すべてを大事に考えてくれていて、その中でも一番足が好きというだけだ。

 だからこんなセリフでも心が温かくなる。


 無下にできないだけでなく、絆されているみたいだなとやっと自覚できた。

 今日はそんな日だった。


     ***


 セバスティオンの存在のように少しずつゲームと異なる点があった。

 それは特に私が生まれた後のことに多く見られ、例えば秀才だったはずの同級生が幼い頃に家庭教師と仲違いしたことで不良になっていたり、融通の利かない先生だったけれどゲームにはいない妻との間にできた子供を溺愛する親バカになっていて、そのせいか少し丸くなっていたり――などだ。


 もしかしてゲームの世界ではあるけれど、私が生まれた後のことは設定通り進まないのかしら?


 でもそれでヘレオノールの運命から逃れられるとは言いきれないから、これからもしっかりとざまぁルートを目指すつもりよ。

 ただ、私が今一番気になっているゲームとの相違点がひとつあった。


 婚約破棄をする王太子、ロードリック・フォン・クロフォードが、その……。

 ゲームと比べるのもおこがましいほどクズなのよね。

 こんな人だったかしら? と自問するなら「こんな人じゃなかったわ!」と即答できるほどで、女遊びは王族の嗜みとか言いながらアリアベル以外の子にもちょっかい出しているし、大人のいない場所では言葉遣いも悪い。


 どうやら子供の頃にお忍びで出掛けた街で『悪い友達』ができてしまったらしい。

 さすがにロードリック殿下がそんな状態だとざまぁルートは大丈夫かと心配になるけれど、だからといって性格矯正なんてできそうにもないから天に祈るしかないわ。


 そんな心情で窓の外を見ると、ロードリック殿下が新入生の女の子に声をかけているところだった。しかも女の子は集団だ。


 ……殿下の性格の変化も新たな誤算にカウントしましょう。


 その日も帰宅するとセバスティオンがこちらの顔、の前に足をチラッと見てから顔を見た。


「お嬢様、少しでも疲れを感じたらお申し付けください、マッサージを致します!」

「前みたいな気遣いなのか下心しかないのか判断に困るわね」

「そんな人聞きの悪い。両方ですよ」


 爽やかスマイルでとんでもないことを言うわね。

 また今度ね、と伝えながら部屋に戻ると新しく購入した靴がいくつか届いていた。

 私の靴はセバスティオンの熱い要望により、すべて彼のチェックを受けている。この靴はチェック待ちだ。

 私が指示するとセバスティオンは早速一足一足見定め始める。


「ふむふむ。この靴、デザインは良いですがアーチサポートが弱いですね」

「ほんとに昔からデザイン優先の靴を許さないわね、あなた」

「だってお嬢様の足になにかあったら大変ですから!」


 本気も本気の目だ。

 それだけ夢中になれることがあるのが少し羨ましいわ。


 ――いや、ざまぁルートを目指すのも夢中になってるって言えるのかしら?

 もし運命を回避できたら、もう少しまともなものに夢中になりたいところね。


「ああ……そうだ、お嬢様。近々少しお暇を頂いても宜しいですか?」

「あら、珍しいわね。いいわよ、代わりの人間を手配しておくわ」


 ありがとうございます、とセバスティオンは微笑む。

 彼にもプライベートがあるんだもの、こういうところは柔軟に対応しないと。


 それに、彼の前で悪役令嬢ぶったところで今更意味はないものね。


     ***


 そんな日々を過ごし、私はついに冬の舞踏会で『ざまぁイベント』に突入した。


 舞踏会はロードリック殿下が主催したもので、表向きは学園が冬の長期休暇に入るため、その学生たちを労うという名目だ。そのため招待客にも学生が多い。

 この場でアリアベルを抱き寄せたロードリック殿下により、私の悪事が暴かれてヘレオノール・ベルトリアは婚約者の座を失うわけだ。


(……けれど、おかしいわね……?)


 ロードリック殿下は予定通り女連れで現れたのだけれど、それはアリアベルだけではなかった。数人の女の子たちだ。もはや侍らせていると言ってもいい。

 女好きなのはわかってたけれど、い、いつの間にかハーレムを作ってたの?


 メイスレンツェは一夫一妻でハーレム文化はない。

 そのせいかパーティーに同席していた殿下の父、ローディリアス陛下もぽかんとしていた。


「ヘレオノール! お前はこの子たちに嫌がらせを繰り返していたな? その悪行のせいでどれだけの涙が流れたと思う!?」

「殿下、かっこいい……!」

「わたくしたちのためにありがとうございます!」


 しかも罪状が増えているわ。

 私はアリアベルにはいじわるをしたけれど、他の子には手を出していない。

 殿下は次々に私の悪行を並べ、証拠を出し、そして最後に――私との婚約破棄を言い渡した。


 なにはともあれ目標は達成したから良しとしましょう。あとはここから退散して、卒業まで注意を払って生きるだけ。

 そう考えていた時だ。

 パーティー会場の扉が開き、セバスティオンとお兄様が姿を現した。


「王太子殿下。お嬢様を悪役とするのは間違いです!」

「なんだと?」

「お嬢様は確かに傲慢に見えるかもしれません。しかし、彼女の一歩一歩がどれほどの素晴らしき愛と献身を秘めているか、皆様は知っていますか?」


 ……なにか変なことを言い出したわ。


「お嬢様のおみ足、特につま先は誰よりも高貴で、誰よりも美しい! そこには彼女の努力と苦労が詰まっているのです! ……はっ、本題がまだでしたね」


 それが本題じゃなかったの!?


 そうツッコミたくなるのを堪えているとセバスティオンの隣でお兄様が様々な事柄の書かれた紙を差し出した。

 それは殿下の提出した証拠をことごとく否定するもので、それらが偽りの偽造されたものであることを示している。

 ぽかんとしている私にセバスティオンが微笑んだ。


「お暇を頂いている間に兄上様に協力をして頂いて調べておきました」

「そ、そのためだったの? というかお兄様はこんなことに協力してくれるような方では……」

「す、すまなかった、ヘレオノール。僕は君に苦労をかけたくなくて勉強に打ち込んでいたんだ」


 お兄様がもごもごとそう言いながら視線を落とす。

 勉強で目が悪くなったお兄様は丸眼鏡をかけていて、昔見たより気弱気な雰囲気になっていた。


「そのせいでお前のことをしっかりと見てやれていなかった。本末転倒だ」

「そ、そんな、お兄様がそんなことを気に掛ける必要は……」

「あるとも。幼い頃に妹を守ると決めたんだ。……僕が野犬を追い回してヘレオノールが怪我をした時から」


 その言葉で昔の記憶が蘇る。

 それは私にとってはちょっとしたトラブルで、今の今まで忘れていたことだった。

 野犬に追いかけられた私は転んで怪我をして、その先で――そう、黒髪に赤い目の男爵家の子供を思いきり踏んでしまったのよ。彼が野犬を追い払ってくれて、私は手当てをした。


 彼はセバスティオンだった。

 けれど、つま先で踏んづけた時の記憶より前のことだ。


 こんな小さな頃から出会っていたなんて、忘れていたことが申し訳ないわ。

 そんな私の気持ちを知ってか知らずか、セバスティオンは証拠を指して言う。


「婚約破棄の許可も陛下にお取りになっていませんね。公衆の面前でお嬢様を辱めた責任は王太子といえどもあると思いますが……如何でしょうか?」


     ***

 それからはあっという間だった。


 ロードリック殿下は陛下に大目玉を食らい、謹慎処分。廃嫡にはならなかったけれど後継は第二王子になるらしい。


 回避のためとはいえアリアベルにいじわるをしていたのは事実だから、後日手を回して謝罪の場を設けた。

 しかし主人公になるだけあってアリアベルは性格の良い子で、私がトゲトゲしていたのも殿下があんな振る舞いをしていたからなんですね、と逆に同情してくれた。

 しかもアリアベルは殿下がハーレム状態で、自分もその一員として数えられていたことに舞踏会で初めて気づいたらしい。

 こ、この子、素直すぎて今後が心配だわ……!


 そんなことを思ったせいか、和解してから今後は友人として接する流れになっていた。これは、まあ、誤算とはいえ嬉しいことだったから、私も終始笑顔だったことを付け加えておきましょう。


 セバスティオンは婚約破棄事件の後に私をすぐに会場から連れ出してくれて、騒ぎが収まるまで守ってくれた。

 落ち着いた頃には夜も更けていたけれど――私はどうしても彼の話を聞きたくて部屋に呼んだの。


 なんでも彼が子供の頃に男爵家は落ちぶれる寸前で、うちには助けを乞いにやってきていたらしい。お父様とセバスティオンの父は古い友人だそうよ。

 そしてその頃に私と出会って執事として仕えることにしたらしい。


 経緯はわかったけれど、あそこまですることなかったのに、とつい思ってしまう。

 子供の頃の出来事を忘れていたことを謝った後、そんな思いが不意に零れてしまった。

 だって侯爵家の執事とはいえ、男爵家の息子が殿下に物申すなんて危険すぎるわ。

 それはお兄様を伴っていても矢面に立つ以上変わらない。


「私は悪役でよかったのよ。なのになんであんなことを……」

「いいえ、お嬢様は悪役ではありません」


 セバスティオンはにっこりと笑う。


「そのおみ足がある限り、私にとっては悪役どころかお姫様です」

「ど、どうしてそこまで……いえ、愚問ね、あなたは足が大好きだもの」

「そうです。――そうですとも。一目惚れした相手の足に魅入られた、ただの執事です」


 思わず目をぱちくりさせてしまった。

 一目惚れ? まさか野犬事件の時に? 踏んづけられたのに?


 ――ああ、そうか。それこそ足が大好きだから、ね。

 あの瞬間にセバスティオンの性的嗜好が開花して、そしてそれとは別に……私に一目惚れしたんだわ。一応確認してみるとセバスティオンは「はい!」と良い笑顔で言った。

 人の性癖って奥深いわね……。


「ところでそれ、告白ってことになるのかしら」

「そうですが聞かなかったことにして頂いていいです。私はこれからもお嬢様の隣にいて、そのおみ足を眺めていられるだけでいいので」


 私はセバスティオンをじっと見上げる。

 とんでもない言葉にとんでもないことを言い重ねてくれた彼が憎らしいわ。


 だから思いきりつま先で彼の足を踏んづけてやった。

 セバスティオンは目を真ん丸にした後、はわぁっともほわぁっとも聞こえる声を発して顔を真っ赤にする。少しくらい痛そうにしなさいよ。


「勝手な破棄だから正式にはまだ通っていないけれど……私、王太子の婚約者の座は自分で捨てるわ。だからフリーになったらあなたがその穴を埋めてくれる?」

「え、えっと、お嬢様、それは」

「ほら、返事!」


 つま先に力を入れてぐりぐりするとセバスティオンは再び変な声を発した。


「も、もちろんです! もちろんです!」

「このつま先ごと愛すと誓う?」

「誓います! すでに愛しています!」


 本当にとんでもない誤算だわ。

 でも、まあ、これはこれで――心安らぐのだから、私も大概ね。


 スピンオフがどんな内容かはわからないけれど、私はこのルートをこれからも進んでいきましょう。


 セバスティオンが愛してくれた、このつま先で。

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