繰り返す毎日から動き出す明日があるなら。

変わり映えのしない通勤ルートに、ふと新しくご飯屋さんがオープンしてるのを見かける。
いつも隣に座る高校生の子が、卒業証書と花束を持ってバスを降りていくのを見送る。
そして、駅のホームですれ違った人の笑顔を、最期の瞬間に思い出すことがある。

何気ない日常を切り取った景色を、ある日ふと思い出してしまうのは、きっと心の中でその平凡を幸せだと感じているからだと思う。

この話で主人公がすれ違った人は、きっと毎日を大切に積み重ねて来た人なのだ。
そうであって欲しいと願いたくなる。そして、僕もすれ違った人が自分の平凡に幸せだと感じてもらえる。そういう生き方をしたい。

終電間際の駅のホームで、変顔をしながらそう思った。