路傍の石となる
扶良灰衣
路傍の石となる
路傍に轉がる
生死もわからない人
脆く儚く崩れ落ちる前の
やっと形を留めているような
風があたれば壊れそうな
保っていられる時は短い
踏まれた欠片は
砕けて轉がる
路傍の石に一瞥もない
人々にとっていつもの道の
路傍の石に僅かでも
気にとめたのは幼い子
濡れだした路から
蜘蛛の子を散らすよう
子供たちが屋根ある場所に
新聞にくるまった子供は
冷たい雨の
冷たい地面で
冷たく横たわる
揺られて歩く人達
欠けてることは分かってる
埋まることなど決してない
埋めようもないけど
欠片を探してる
もし 遺志 遺屍 縊死 死 シはし、シィーーー
「ふっと亡くなられたんだ、顔だけでもみてこうぜ」
路傍の石となる 扶良灰衣 @sancheaqueous
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます