結実。貫き連ねた想いはやがて、決して溶けない永遠の結晶になる

「雪」をテーマとした短編に、美しくも切ない恋物語。
 現実を生きる青年が、雪の化身のようなヒロインと紡いでいくドラマ。

 毎年冬にしか会えず、しかもそのたびに記憶が「解けてしまう」ヒロインに、それでも想いを貫き続ける青年の姿に、切なさと深い感動を覚えました。

 そして、重ねてきた残雪の逢瀬の彼方に待っていた、奇跡のような結末とは――
 約3000字のスパッと読める短編、寒い冬の後に春の訪れを感じるような読後感、是非ともご一読をオススメします!