この青春ラブコメはあやまちに満ちている。

　――これは不本意に大切な人を裏切ってしまった人たちを救う物語。

　俺、神間節都は自由が好きだ。愛してると言ってもいい。
　だからこそ一人で好きなことができることが俺にとって何物にも代えがたい喜びだ。
　そんな俺でも争い事は嫌いだ。だけど俺の周りでは常に何かしらのトラブルが巻き起こる。
　そんなのは無視すればいいんだろうが、視界にチラつくとどうしても気になってしまう。何よりトラブルは長引けば長引くほど、周りを巻き込み始める。
　だからだろうか、俺はトラブルに首を突っ込まずにはいられない。最終的に巻き込まれるのなら、さっさと解決させて一人自由な時間に戻った方が有意義だと思ったからだ。
　入学後の新学期早々、俺の目の前で過去に何かあったのが見え見えなやり取りをする男女がいた。その時は大事になら…続きを読む