キショい記憶術〜とある全知のパンパ◯ス、東の海側は漏出不可避大草原〜

加賀倉 創作【書く精】

レッツ、おつむの体操!

 まず、タイトルについて、陳謝いたします。


 が、これは真剣に記憶術を試みた結果生み出されたのでございます。


 ということで、今作は、「記憶術」についてです。


 加齢とともに衰える記憶力。


 もどかしいですよね。


 そこで、これは個人的な感覚になってしまうのですが……


 記憶の定着には、記憶を繋ぎ止める「妄想力」が不可欠です。


 妄想力をどう使うのかと言うと……


 覚えたい単語や事柄に対して、自分本位の〈強烈な周辺情報を〉妄想力で捏造ねつぞうし、付加してしまうのです。

  

 では、御託ごたくを並べていても伝わらないと思うので、具体例を挙げます。





 【注意】以下、お下劣です。



 其方、食事中デアッテモ、我、一切ノ責任取ラズ。





 ではいきます。


 "アルゼンチンのパンパ"というのがあります。


 これは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス周辺に広がる、肥沃ひよくな黒色土上に広がる大草原のことです。パンパには、湿潤しつじゅんパンパと乾燥パンパがあり、湿潤パンパが、パンパのうちの東側。乾燥パンパが、西側です。湿潤、乾燥の違いは、降水量によってもたらされます。


 地理用語ですね。学生時代に地理選択だった方(もしくは現役地理選択学生の方)は、聞き覚えがあるかもしれません。


 この「パンパ」を(さほどややこしい内容でもないかもですが)、妄想力を使って〈強烈な周辺情報〉を作り出すことで、記憶してみたいと思います。


 まず、妄想偏差値の高い読者さまの脳内には、このワードが連想されているはずです。




——パンパ◯ス。




 そして、パンパには、湿潤パンパと乾燥パンパとありましたが、この伝説のおむつパンパ◯スというワードから連想されるのは……




——排泄はいせつ




 ですよね。


 排泄は、生物の生命維持にとって必要不可欠な神秘的な行為です。


 一応、ふざけてなんかはいません。


 そして、


 パンパ◯スの中に排泄(大)をすると、グチョグチョになります。


 はい、ドス黒い湿潤パンパの完成です。


 ここで、世界地図(アメリカ南・北大陸)を頭の中に展開し、アルゼンチンの位置を思い浮かべてください(地図については覚えてください、強制ですすみません)。


 アルゼンチンの東側は海、西側はお隣の国チリへと続く内陸部です。


 今、お漏らし済みパンパ◯スをつけたままのは、ムズムズ状態なのですが、まだベイビーなので、自分でキレイキレイできません。


 そして、赤さんは、東と西、どっちがキレイキレイするのに良さそうか、考えます。


 東の海。

 西の内陸。


 当然……


 西は乾燥してるんか! 体洗えへんなぁ。

 でも東やと、巨大なプールや!


 東一択です。


 赤さんは、東へ猛烈な匍匐前進ハイハイ、お漏らし済みパンパ◯スごと海へダイブします。


 キレイキレイ、できましたね♪


 そして、全身は海水でビショビショです。


 寒いので泣き出しちゃいます。


 我が子の鳴き声を聞きつけたお母さんが……


 おーっと!!


 キリがないので、この辺で妄想は強制終了しておきましょう。


 〈強烈な周辺情報〉の質の良い悪いはさておき、とにかくこれで、肥沃な黒色土大草原パンパは、東の方が湿潤、西はその逆、と覚えられたのではないでしょうか? 


 パワーアップです。


(覚えられたよ、という方は、いいね❤️やコメントで教えていただけますと、嬉しいです)




🐘🐘🐘




 妄想から生まれる〈強烈な周辺情報〉の内容は、幼稚であるほど、良いです。


 例えば下ネタとか、俗っぽいものが、頭に残りやすいはずです。


 逆に、何か(特に興味のないもの、記憶を強制されているもの)を覚えようとする時、堅苦しさを伴うと、脳みそは拒否する傾向にあります。


 ここで挙げた方法は、言うなれば、学生なら誰しもがよくやる、「語呂合わせや駄洒落で覚える」の応用版でしょうか、登場人物やストーリー展開を付け加える感じですね。


 妄想で作り出した〈強烈な周辺情報〉は、自分の脳みそから生まれたものなので、覚えるも何も、元から自分の脳に完全に帰属しています。


 それが、覚えたい対象と親和性のあるものならば、記憶の「つなぎ」として働きます。


 この「つなぎ」が、記憶の定着の鍵です。


 ハンバーグでいう、卵液らんえきのようなもので、肉と肉を繋ぎます。


 なお、妄想により作り出した〈強烈な周辺情報〉たちは、あくまで記憶を補助するためのスパイスに過ぎない、つまり中身を(多くの場合)伴わないので、つなぎとして使ったワードを誤った知識として定着させてしまうという、セルフ洗脳、セルフ記憶改竄かいざん状態にならないようにだけ、注意してくださいませ。


 以上、キショい記憶術でした(お下劣を、深く陳謝いたします)。


   〈パン〉

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