必要じゃないなんて、そんなことないよ

一番最初に作ったボクを残して、おじいさんは天国へ行ってしまった。

『どこかの誰かのもとに行って、その誰かと周囲を笑顔にしてあげてね』

その約束が果たされないかもしれない……そう思っていた時、現れたのは一人の女の子、マイちゃん。

「この子がいい! マイとお友達になりたいって言ってる気がするもん!」

初めて自分を必要としてくれたマイちゃん。
けれど大きくなるにつれ、マイちゃんには悲しいことが訪れた。
何も出来ないボクは、願い事をする。――すると、話せるし動けるように!
これでマイちゃんのためにしてあげることが出来る、と思ったんだけど……。

大切な人に、何も出来ないかもしれない。けれど、何かしてあげたい。
そんな想いがこもった、あたたかなお話です。