まるでラムネを飲んだ時のような読後感

 女子高生の伊月ちゃんの視点で物語が進んでいきます。
 短い黒髪に男子のようなきつい目力を持つため、誰かの彼女にはなれないのではと考えてしまいます。

 七夕の日に花火大会にやって来た伊月ちゃんは一つ上のお兄さんの同級生の男子・速水くんに声をかけられます。

 校内の女子からの人気が高く、運動神経や絵を描く才能まで持ち合わせるなど隙がない。
 そんな速水くんからラムネが入った瓶を渡されたことがきっかけで二人の会話が始まるのですが、やり取りが可愛くてずっと見ていたく(読んでいたく?)なります。

 爽やかさと甘さが感じられる、まるでラムネを飲んだ時のような感覚を味わえます!
 ずっとこの余韻に浸っていたい。そんな素敵な作品です。