第27話 でも、この職場が好き②
再戦は、翌日にやってくる。
私の心が折れても、周りが納得してくれない。再び、社長の甥っ子と対峙することになる。ただ心の準備は出来ているし、同じ手は通用しない。
説教が始まると、また社長の甥っ子の左手の小指が、耳の穴に刺さる。
『右の耳に集中しないで、両耳で聞いてくれる?』
「違います、左の耳の穴を広げているんです」
もう、勝てない。
私なんて、凡人中の凡人なんだと思いしらされる。ただ、耳の穴に指を入れるなと言うだけが精一杯の抵抗。
こんな話を、家で愚痴ってしまう。仕事の話を家庭に持ち込むのは良くはないが、ついつい、愚痴ってしまう。想像の斜め上のことが起こる職場。怒りもするし、悩みもする。
しかし、私は楽しそうに愚痴っているらしい。だから、家族も笑い話として聞いてくれる。
摩訶不思議で、ぶっ飛んだ職場かもしれない。でも、私はこの職場が好きなんだろう!
多分?
でも、この職場が好き! 三河三可 @sanga3
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます