発達障害と診断されて

発達障害と診断された自分

　残暑がまだ厳しかった数ヶ月前、僕は発達障害と診断された。

　薄々分かっていた。元々音や光に敏感だし、中学生レベルの漢字が書けないし。忘れ物も多かったし。コミュニケーション能力も低かった。

　それでも何故か小学校時代ではグレーゾーンと診断されていた。IQに至っては平均より高いほうである。

　現に専門学校を卒業する時まで曲がりなりに社会に適応出来ていた。出来てしまっていた。

　病院に通う転機となったのは、とある会社に入社したことだった。

　見知らぬ土地での一人暮らし。あちこちから飛び交う怒声。耐え難い機械音が等間隔で流れる現場。上司のパワハラに近い圧力。

　病むのに時間はかからなかった。後に分かったことだが、あの会社は評判がバチクソに悪いところだったらしい。今となってはどうでもいいが。

　新卒二ヶ月で退職。実家に帰ったあと、家族の勧めで病院に行き発達障害と諸々の精神疾患状態であるというのを診断され今に至る。

　発達障害。身体や、学習、言語、行動の何れかにおいて不全を抱えた状態のことを指す。思い当たる節はいくつかはあった。診断される前から自分なりに改善は試みていたけど。音に敏感なら耳栓を常備したり。忘れ物をよくするので、要らないものまで全部持ってってたり。

　発達障害は工夫すればなんとかなるのかなぁ。問題なのは精神疾患も併発してるってところだ。

　精神疾患に対しては薬学療法でなんとかしてる状況だが、薬が効いてる感じはしない。さらに言うと寝込むことが増えた。

　働きたくても身体が言うことを聞かない現実。これから自分はどうなるのだろう。