第5話 バタフライ効果の発見!!!
しかしながら、この「最初の一衝説」に、真っ向から逆らう理論もあるのだよなあ。
量子力学でも、ミクロの科学論では、電子の位置などは確率で占めていると聞いているし(つまり、いわゆるニールス・ボーアの原子模型のように、地球と月のような感じでは無くて、電子の位置は確率的にしか示せないのだと……)、この確率が大きな意味を持っているとするならば、そもそも論だが、「運命決定論」とは、大きく乖離するのであるじゃないか。
更に、もっともっと大きな異論としては、俗に言う「バタフライ効果」の発見である。
この詳しい説明は、ウイキペディア等で調べてもらうしかないが、要は、一匹の蝶が羽ばたけば、どこかで巨大な台風にまで発展するかもしれないと言う理論で、この考えによればだが、極簡単に言えばだな、この未来は、どんな些細な事でも、どう変わるか分からないと言う事なんだよな……。
だが、この「バタフライ効果」の発見は、逆に言えば、この理論がもし本当であれば有るほど、更に、私の長年の疑問の「運命を変える事は可能なのか?」は、更に、難しくなって来るんだよなあ……。
まずもって、ただでさえ、これからの「自分の運命」が分からないのに、ここに「バタフライ効果」が入り込めば、もっともっと、未来は読めない事になってしまうからじゃないのか?
確か、最初に、この「バタフライ効果」について書いてある本を読んだ時、その例として書いてあったのは、ユーラシア大陸の統一を夢見て破竹の進撃を続けていた、アレキサンダー大王が、マラリア熱を持った蚊に刺されて、マラリアを発症して死亡した話だった筈だったと記憶している。
その本では、たった一匹の蚊が世界史を変えた、とまで書いてあった筈だ。
また、この「バタフライ効果」の例え話として、
「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史も変わっていたであろう」と書いた本もあるのだよなあ。
しかし、この事から、逆に、この事が、自分のこれからの運命はおろか、人類や、世界情勢の今後の予測を、更に難しくしているのだ。
つまり、ほんの偶発的事件からの、第三次世界対戦の勃発をも、全て、含むのだからだよ。
もし、狂気の独裁者が、間違って、核ミサイルの発射ボタンを押せば、その後、どうなるかは、馬鹿でも分かる筈だよなあ。
さて、このエッセイもどきも、まあ、ここまで書けば、もうオンの字なのかなもなあ……。
結局、自分の人生を冷静に振り返って、今のような、こんな人生しか送れなかったとは、イヤハヤ、実に、情け無い限りなのだが……。
せめて、私が、自分の運命についても、かって、弟の同級生の未来を次々に予言できたように、ホンの少しでも予知能力が働いてくれていれば、今頃は、多分、全然違った人生を送っていただろうに……。
まあ、ここで、どれだけ言ってもさあ。ただただ、残念でならないのだけの、愚痴なんだけどもねえ……。
ライ麦畑で語らせて:ほんの少しの運命を!!! 立花 優 @ivchan1202
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