結末を予想して読んでも切ない

遊女とお金持ちでもないお客さんとの恋なんて実らないものですが、そうと分かっていても読んでいて切なくなりました。
幸いだったのは、客である清一郎が相手に裏切られたと勘違いしなかったこと。遊女の朝桐にしても、清一郎の言葉を適当に言っているだけと受け取らずにすんなりと信じたところが、この二人の関係性を示していたように思います。

後世で再び出会った二人が今度こそ結ばれますようにと願ってしまうお話でした。