慰めという名の電車に揺られて
- ★★★ Excellent!!!
初瀬先生の作品を読むと心が洗われます。
いつも。そして豊かな愛に教えられる事ばかりです。この作品も母子の愛と終生の別れ
愛別離苦の苦しみと心残りが、ひしひしと心の琴線に触れて大号泣してしまいました。
主人公は気がついたら電車に揺られていました。見知らおばあさんに声をかけられ、この世で唯一の母を亡くした心残りを浄化させてもらいます。老婦人が「この電車は母への心残りをお別れする場所」と語るシーンには、心底先生の愛の深さを感じてしまいました。
主人公は降りるべき駅についてホームに立ち現実に戻される。しかし手には白いハンカチが確かにあって自分は電車に乗ったのだと物語っている。ファンタジーとエッセイ
見事に融和されていました。私は泣きながらびっくりでした。先生の作品は愛や優しさだけじゃない、校閲に心を砕き読者は読みやすく
より物語に没頭できる。レビューを長々書いてしまう程この作品は魅力に溢れています。
その情熱で、是非、世にも奇妙な物語の最後枠で映像化して頂きたいと思った自分がいました。皆様、ご一読ください。