何も解決しない話

 何もやる気がなくなって、体が動かなくなってしまうときがある。


 そういうときは、考えなくてもいい何かを考えてしまっているときや、漠然とした不安が重なっているとき、嫌な未来を想像しているとき、夢や希望を失って落ち込んでいるとき。かと思えば、特にこれといって何もないようなときもある。普通のときとの違いがわからないような。


 そういったときの解決策は、なかなか難しい。


 何かを考えているときは、その考えによって縛られるが、その考えを深めた結果、抜け出せたときは体が徐々に動くようになる。


 心の中の、何かしたいに気づき始めると、動けるのかもしれない。考えを深めた先に、今はこれがしたい、これならできるに気づけたときに、また動き出せるのかもしれない。心のコンパスみたいなもの。


 総じて、苦悩しても、やがて時間が解決すると言ってしまえば、簡単な話。


 人生は、上手くいこうが、後悔しようが、良いことしようが、悪いことしようが、間違えようが、一つの人生になる。


 どんな形で終わりを迎えるのかはわからない。終わった先はどうなっているのかも、何かを信じる以外にはわからない。


 ずっとよくわからない道中にいる。たまにこれでもう大丈夫だと思っても、やっぱり大丈夫じゃなかったりもする。


 それが生きることなのかもしれないし、そんなに考えることでもないのかもしれない。本質は食べるとか寝るとか遊ぶとかだから。


 それでも、何も解決しない話は続いていく……。かもしれない。



追記・世の中、自分ではどうにもならないことが多すぎる。生き物は生きてるだけで十分。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

何も解決しない話 浅倉 茉白 @asakura_mashiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ